ゾロ-和ノ月-※三人称(リクエスト作品) ページ38
夜の水面に映し出される大きな満月。それを甲板から見上げる背の違う2つの影。
「今日はやけにでけェ月が出てるな」
ゾロはお猪口に入っている酒を飲みながら、じっと空を眺める。そんな彼を隣で見つめていたAは小さな酒瓶を両手で持つ。視線は彼と同じ方向を向いていた。
「ねぇゾロ。こんな風に月を見上げて楽しむことをお月見って言うんだけど、知ってた？」
「ああ、まぁな」
「なーんだ……」
彼の返答を聞いて、気分が下がってしまったAは酒瓶を置いて船内に戻ろうとする。しかしそれをゾロが許すはずがない。流れるような仕草で彼女の腕をつかんで、自らの元へ引き寄せた。
「何で知ってんの？」
「先生に教えてもらったんだよ」
ゾロの脳裏にコウシロウの顔が浮かぶ。Aもそれを察したのか、それなら納得だと頷く。
「……月がきれいですね」
「おれにとって、月はずっときれいだったよ」
「……え？」
「ん、違ったか？」
何気なくつぶやいた言葉に来た返答に、Aは目を丸くしてゾロを見つめる。当の本人は意地の悪い笑みを浮かべたまま酒を飲み干した。
「何で知ってるの？」
「それも、先生に教えてもらったんだよ」
「……っ」
伝わると思っていなかった想いと予想外の返答に困惑しつつ、頬を赤く染めるA。
「私で、いいの？」
「何今更なこと言ってやがる。良くなかったら、あんな返事はしねェだろうが」
酔っているのか、それとも照れているのか。ゾロの頬も薄くではあるが赤い。奥手な彼女らしい告白だったなと思いながら、自分も遠回りしたんだから同じかと苦笑する。
「ふふ、好きだよ。ゾロ」
「おれもだ」
互いの気持ちを確認しあった2人は引き寄せられるように、唇を重ねた。ゾロからはほんのりお酒の香りが漂い、Aにも移っていく。何度も角度を変えながら愛を確かめ合う2人を、月が優しく見守っていた。-fin-
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神崎理人(プロフ) - FROM 13さん» めっちゃ好きと言って頂けて本当に良かったです！！期末テスト頑張ってください！ (2023年1月16日 8時) (
レス) id: c155f357ba (このIDを非表示/違反報告)
FROM 13 - これ見て期末テストがんばります‼ (2023年1月16日 6時) (レス) @page41 id: 7a02670e78 (このIDを非表示/違反報告)
FROM 13 - きゃあああああああああ❤!!!ありがとうございます‼めっちゃ好きでした‼ (2023年1月16日 6時) (レス) @page41 id: 7a02670e78 (このIDを非表示/違反報告)
神崎理人(プロフ) - FROM 13さん» お待たせいたしました…！久しぶりに書いたので、至らぬ点あるかと思いますが…気に入って頂ければ幸いです。 (2023年1月15日 22時) (レス) @page41 id: 5194b0739c (このIDを非表示/違反報告)
神崎理人(プロフ) - FROM 13さん» はじめまして！リクエストありがとうございます、大丈夫ですよ！少々お待ちください…！ (2023年1月15日 21時) (レス) @page40 id: 5194b0739c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神崎理人 | 作成日時：2020年7月8日 10時
