シャンクス-例え痛くても-※三人称 ページ30
フーシャ村・近くの海。
長い黒髪を風に吹かせながら走る一人の少女。
「あ！ シャンクス！ ルフィ！！」
泣きじゃくるルフィを抱きかかえ海から上がってくるシャンクス。
彼らの姿を捉えたAは走る速度を上げた。
「はぁ、はぁ……。良かった、ルフィっ……無事だったんだっ」
息を整わせながらAはルフィの無事を喜ぶ。
彼女にとってルフィは村で唯一の友達だった。
「うううううっ……シャンクスがああああああ！」
「おいルフィ、もう泣くのはよせ。男だろ？」
泣きじゃくるルフィをシャンクスが宥め続ける。
それを見ていたAの視線は彼の左腕へと注がれる。
本来そこにあるべきはずである腕は、ない。
Aはショッキングな光景に息をするのを忘れた。
「ん？ Aまでなんて顔してんだよ」
シャンクスの声で現実に引き戻されたAは目に涙を溜める。
「だって、腕がっ！！」
「こんなの安いもんだろ？ 腕の一本だぞ？」
あっけらかんと話すシャンクス。
「でも、利き腕じゃ……」
「確かにそうだが……利き腕かルフィの命。お前ならどっちを選んだ？」
海王類に喰われそうになるルフィを見捨てるなんて、そんなの友達でもなんでもねェだろとシャンクスは優しく笑う。
「もう……シャンクスらしいね」
Aは彼の強さを感じて涙を拭いながら笑った。
「でも手当てはしなきゃ。村に戻ろう」
「そうだな」
話していると二人はルフィが静かなのに気づく。
「さっきまで泣いてたと思ったら寝てやがる。やっぱりガキだな」
「今日はルフィすごい頑張ったからね」
「ああ」
シャンクスは右腕でルフィの頭を撫でる。
「お頭ーーーー！！」
その時向こうからルウとベックマンが走って来た。
「お、お頭！ その腕っ」
「大した事ないさ、それよりルフィを運んでくれ」
「おう！」
ルウはルフィを抱えシャンクスと話しながら歩く。
その後ろをAとベックマンが並ぶ。
「痛くないのかな……」
Aは血がポタポタと流れ落ちるシャンクスの腕を見ながら呟く。
「お頭は仲間を傷付けられるのを誰よりも嫌うからな。あんなの大した事ねェよ」
ベックマンの言葉を聞いてAは改めてシャンクスの偉大さに気づく。
「お頭、腕は大丈夫か？」
「少し痛むな」
前で話すルウとシャンクスを見てAは目を輝かせる。
船長が大けがをしたというのに平静を保てるクルー達。
赤髪海賊団を一段と深く理解したAだった。-fin-
ゾロ-幼児退行-※一人称→←コビー-守れなかった代償は-※一人称
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神崎理人(プロフ) - FROM 13さん» めっちゃ好きと言って頂けて本当に良かったです！！期末テスト頑張ってください！ (2023年1月16日 8時) (
レス) id: c155f357ba (このIDを非表示/違反報告)
FROM 13 - これ見て期末テストがんばります‼ (2023年1月16日 6時) (レス) @page41 id: 7a02670e78 (このIDを非表示/違反報告)
FROM 13 - きゃあああああああああ❤!!!ありがとうございます‼めっちゃ好きでした‼ (2023年1月16日 6時) (レス) @page41 id: 7a02670e78 (このIDを非表示/違反報告)
神崎理人(プロフ) - FROM 13さん» お待たせいたしました…！久しぶりに書いたので、至らぬ点あるかと思いますが…気に入って頂ければ幸いです。 (2023年1月15日 22時) (レス) @page41 id: 5194b0739c (このIDを非表示/違反報告)
神崎理人(プロフ) - FROM 13さん» はじめまして！リクエストありがとうございます、大丈夫ですよ！少々お待ちください…！ (2023年1月15日 21時) (レス) @page40 id: 5194b0739c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神崎理人 | 作成日時：2020年7月8日 10時
