マルコ-甘えすぎた代償-※一人称 ページ22
マルコside
おれの彼女は優しい。
誰にでも優しいがおれには特別優しい。
おれが何をしてもAは決して怒らない。
だからおれは何をしても許してくれると思って、あいつの優しさに甘えてしまったんだ……。
「ま、るこ……？」
資源調達の為、上陸した島でおれは誘ってきた女に乗り流れでキスをしていた。
その場面をAに見られてしまった。
「見るなっ！」
バッとAを抱き締める白い影。
「サッチ……」
おれを睨みつけるサッチはそのままAを連れて、船へと戻って行った。
「何？ さっきの」
猫なで声でおれに擦り寄る女。
「戻る」
「え、なんでよ！ ちょっと」
おれの腕を掴み引き止める女。
「離せよい」
覇気を含めたその声に女は怖気付き、去っていった。
おれも足早に船へと戻る。
あの時……Aは今まで見た事ないほどツラそうな顔をしていた。
おれは自分のしでかした事の重大さに気づき不死鳥に姿を変える。
こっちの方が早いからな。
「帰って来たか、バカ野郎が」
船に着き一番に絡んできたのはサッチだった。
サッチは怒気を孕んだ目でおれの胸倉をつかむ。
「お前っ！ 何してんだよ！ Aちゃんの彼氏だろ！？」
本当に、その通りだと……おれは思った。
「あいつなら、許してくれるって……」
「バカかお前！ あの子の優しさに甘えるな！ あの子は、ずっと我慢してきたんだ……許してたわけじゃない、我慢してたんだ。お前がナース達と話すだけでも嫉妬してたはずなのに、Aちゃんは耐えてきたんだぞ！！」
おれの知らないAを語ったサッチ。
サッチの腕を強引に引きはがしたおれはAがいるであろう部屋へと向かう。
「Aっ！」
バンっと大きな音を立てて扉が開く。
その音にビクリと肩を震わせたAは赤く腫れた目を、おれに向ける。
泣いたんだな……。
「A……悪かった。サッチから聞いたよい、すまない……」
今更謝っても遅い事は分かっていた。
Aはずっと苦しみ続けていたんだ。
「ごめんマルコ……私、もう無理っ……別れて……」
「……っ、分かった」
当然の結果だよな……。
Aにここまで言わせるほど、おれは彼女の優しさに甘え傷付けたんだ。
ここで拒否する権利なんておれにはないんだ。
おれはゆっくりと部屋を出た。
その時、一滴の雫が頬を伝った。
雨かと思い空を見上げるが違った。
雫はおれの涙だった。-fin-
ルフィ-想いに蓋をして-※一人称→←サボ-触れてはいけない-※三人称
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神崎理人(プロフ) - FROM 13さん» めっちゃ好きと言って頂けて本当に良かったです！！期末テスト頑張ってください！ (2023年1月16日 8時) (
レス) id: c155f357ba (このIDを非表示/違反報告)
FROM 13 - これ見て期末テストがんばります‼ (2023年1月16日 6時) (レス) @page41 id: 7a02670e78 (このIDを非表示/違反報告)
FROM 13 - きゃあああああああああ❤!!!ありがとうございます‼めっちゃ好きでした‼ (2023年1月16日 6時) (レス) @page41 id: 7a02670e78 (このIDを非表示/違反報告)
神崎理人(プロフ) - FROM 13さん» お待たせいたしました…！久しぶりに書いたので、至らぬ点あるかと思いますが…気に入って頂ければ幸いです。 (2023年1月15日 22時) (レス) @page41 id: 5194b0739c (このIDを非表示/違反報告)
神崎理人(プロフ) - FROM 13さん» はじめまして！リクエストありがとうございます、大丈夫ですよ！少々お待ちください…！ (2023年1月15日 21時) (レス) @page40 id: 5194b0739c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神崎理人 | 作成日時：2020年7月8日 10時
