【サバナクロー寮・ラギー】-泊まるだけでも命がけ-※三人称(リクエスト作品) ページ43
Aとグリムはオクタヴィネル寮の三人に、オンボロ寮を担保に追い出されてしまう。
しかしこれも全てイソギンチャクになったエースたちを助ける為に仕方ないと、Aは思う。
そんな彼女を見かねたジャックが自らの寮であるサバナクローに招待してくれたのだ。
だが……寮長であるレオナは断固としてAとグリムを泊めさせたくないらしい。
まぁ彼女たちが眠れる場所は個室を設けられているレオナの部屋しかないため、必然的に彼の部屋に泊まらざるを得ない。
「静かにするんだゾ」
「面倒はごめんだ。他を当たれ」
「女一人を俺らの部屋に入れるわけには行かないんですよ！」
グリムとジャックは必死にレオナへと頭を下げるが、効果は無し。
「それならジャック、俺の部屋に泊まらせるのも危険だろ。草食動物を喰っちまうかもなぁ？」
レオナの視線がAへと向けられる。
舌を舐め、完全に獲物を狙う獣の目をしていた。
「はいはい。落ち着いてください」
パンパンと手が鳴る方を見ると、ラギーが呆れたよう目でこちらを見ていた。
「あ、ラギー先輩……」
「そんな顔しないで、Aくん」
不安に揺れるAの頭にポンと手を置くラギー。
「まぁレオナさんの言う通りではあるんスよね〜」
雄しかいない寮に、雌がいるだけでも問題だし。
レオナさんじゃなくても危ない奴らはたくさんいるし。
そうラギーは話す。
「じゃあどうすれば……」
ジャックの耳と尻尾は垂れさがり、落ち込んでいるのが分かる。
「ここで相談なんスけど……Aくん。一晩100マドルで守ってあげても良いッスよ？」
野蛮な奴から。
そうラギーは話す。
「100マドルなら払えるでしょ？ タダで人助けはしないんで、早く決めたほうが良いッスよ」
確かに100マドルなら払えるし、負担でもない。
「分かりました。100マドルお支払いしますので……守ってください」
「毎度あり！」
ラギーは満面の笑みを浮かべると、Aの手を引いて部屋を出て行こうとする。
「あ、グリムくんはレオナさんの部屋で寝て下さいよ。良いですよね？ レオナさん」
「ああ」
あっさり返事したレオナ。
「ふなっ！？ てっきりオレ様も追い出されるのかと思ったんだゾ」
「うるせーな。さっきのは全部演技だ、演技」
怠そうにレオナは髪を掻く。
そう、先程のは全部……ラギーの恋を応援するためのものだった。
そしてレオナなりの恩返しでもあったのだ。-fin-
【サバナクロー寮・ジャック】-思いつかず-※一人称(リクエスト作品)→←【ハーツラビュル寮・デュース】-泡になる前に-※三人称
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 104人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Licht-リヒト-(プロフ) - ハイドさん» いえいえ！ ご希望に応えられたようで安心しました！ 「カリムって大切な人が傷つけられている場面を見ると、人格変わりそう……」と実際は分からないんですけど、そうだったら良いなぁと思いながら書いていました！ リクエストありがとうございます！ (2020年10月14日 13時) (
レス) id: dfd8bd8685 (このIDを非表示/違反報告)
Licht-リヒト-(プロフ) - ミリアさん» 出来ました！ こんな感じで大丈夫だったでしょうか？ (2020年10月14日 13時) (レス) id: dfd8bd8685 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - リクはトレイでお願いします。 (2020年10月13日 13時) (レス) id: e8a27bc902 (このIDを非表示/違反報告)
ハイド - Licht-リヒト-さん» リクエストに応えて頂き、ありがとうございます！あかん、スカラビア組で一番怒らせちゃいけないの、カリムだあ…ジャミルも怒らせちゃいけないんだけど(ｶﾞｸﾌﾞﾙ (2020年10月13日 9時) (レス) id: c3c1291a5b (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 凄く良いですね。 (2020年10月12日 20時) (レス) id: dba8a79b51 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Licht-リヒト- | 作成日時：2020年9月10日 18時
