【サバナクロー寮・レオナ＆スカラビア寮・カリム】-誰よりも愛していた-※三人称(リクエスト作品) ページ39
ナイトレイブンカレッジでは物騒な噂が広まっていた。
それは、夜な夜な生徒が何者かに襲われるというものだった。
これは噂というより事実であり、何人かの生徒が犠牲にあっていた。
被害者生徒は、恐怖で記憶があいまいで犯人については分からずじまい。
そんな中オンボロ寮の監督生であるAは、クロウリーの頼みで犯人捜しを行っていた。
そしてその場に居合わせたと理由からレオナとカリムもメンバーに加わっていた。
0時を少し過ぎた頃、三人はオンボロ寮に向けて歩いていた。
「結局、今日も犯人の手がかりは見つかんなかったな」
カリムはガクッと肩を落とす。
「チッ…‥だりぃんだよ」
レオナは大きなあくびをする。
「学園に平和を取り戻す為にも見つけるしかないですよ！」
Aは笑顔でそう言ったものの内心は、恐怖で一杯だった。
そんな時、茂みの中にキラリと光るものが見えた。
「カリム先輩っ！」
「え？」
Aは咄嗟にカリムの前へと出る。
「ぁ……っ」
そしてそのままズルズルと体が地面へと吸い寄せられる。
「A！」
カリムは青ざめた表情でAの体を抱き留める。
「レオナ！」
「ああ！」
カリムの一声でレオナは茂みの中へと急ぐ。
その数秒後、男の悲鳴がAの耳に届く。
「おい、A？ しっかりしろ……」
弱々しく震えた声で、カリムはAに呼びかける。
Aは腹部に感じる痛みに目を向けると、ナイフが突き刺さっていた。
多分あの男が今回の事件の犯人だろうと、Aは考える。
「大人しくしてろ。全身を砂にしても良いんだぜ？」
完全にキレているレオナは、犯人である男の腕を砂に変える。
「ぎゃああああ！！ やめろっ！ クソっ！ カリムを狙ったのにっ！」
男の言葉にカリムは視線をAから外した。
「オレを狙った暗殺者か」
カリムの瞳からは光が失われ、闇が支配していく。
「せんぱ……ぃ」
「A！ ごめんっ、オレのせいでっ」
カリムはAの声でハッとなり、視線を彼女に戻す。
「おい草食動物しっかりしろ。死ぬんじゃねぇ！」
レオナは犯人を動けない状況にすると、Aの元へと駆け寄る。
「よか、た……。無事でっ……犯人、もっ見つかって、ゴホッ！」
Aの口から赤い飛沫が飛ぶ。
「もう喋るな……頼む。A」
「おい！ A！」
痛みと共に目を閉じたAは、暗闇へと沈んでいった。-fin-
【ディアソムニア寮・マレウス】-異文化交流-※三人称(リクエスト作品)→←【オクタヴィネル寮・アズール】-本当に依存しているのは-final※三人称(リクエスト作品)
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Licht-リヒト-(プロフ) - ハイドさん» いえいえ！ ご希望に応えられたようで安心しました！ 「カリムって大切な人が傷つけられている場面を見ると、人格変わりそう……」と実際は分からないんですけど、そうだったら良いなぁと思いながら書いていました！ リクエストありがとうございます！ (2020年10月14日 13時) (
レス) id: dfd8bd8685 (このIDを非表示/違反報告)
Licht-リヒト-(プロフ) - ミリアさん» 出来ました！ こんな感じで大丈夫だったでしょうか？ (2020年10月14日 13時) (レス) id: dfd8bd8685 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - リクはトレイでお願いします。 (2020年10月13日 13時) (レス) id: e8a27bc902 (このIDを非表示/違反報告)
ハイド - Licht-リヒト-さん» リクエストに応えて頂き、ありがとうございます！あかん、スカラビア組で一番怒らせちゃいけないの、カリムだあ…ジャミルも怒らせちゃいけないんだけど(ｶﾞｸﾌﾞﾙ (2020年10月13日 9時) (レス) id: c3c1291a5b (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 凄く良いですね。 (2020年10月12日 20時) (レス) id: dba8a79b51 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Licht-リヒト- | 作成日時：2020年9月10日 18時
