RABBIT OR WOLF？

WOLF24 ページ24

たまたま。





ほんまにたまたまやった。





盗み聞きなんかする気なかった。





放課後、委員会で遅なった俺は、





校門で待ってるAのとこに全力疾走していた。





と、聞こえてきた教室の中の話声。





萌衣？と優由樹とやらの声。





『ほんまA最近調子乗りすぎ。



崇裕くんに近づきすぎやわ。マジでウザイ。』





『ほんまそれ。ベタベタいっつも一緒やし。崇裕くん汚れる。』





飛び出すつもりなんかなかったけど。





あまりの言い様に自分を押さえきれなかった。





『汚れてんのは、お前らちゃう。』





『誰？』





『萌衣！崇…濱田だよ！』





顔が一気に強ばる二人。





『お前らに崇裕くんとか呼ばれたないわ。そっちのが汚れる。』





俺はAしか見えてない。





いらない。





『お疲れ様でした。』





今日の相手が決まった。





今回は慎重に行こう。





Aが信じてたやつらやからな。

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