RABBIT OR WOLF？

WOLF13 ページ13

あ、もう迎え行く時間や。





今日のAやクラスの奴等の反応は楽しみやわ。





((ﾋﾟﾝﾎﾟﾝ!ﾋﾟﾝﾎﾟﾝ!ﾋﾟﾝﾎﾟﾝ!





いきなり鳴るインターホンにこんな朝から誰やと思いつつ、カメラに近づく。





そこには、愛しい人の姿。





眉が極限まで下がってて、今にも泣きそうな顔。





『あー泣いたらアカン泣いたらアカン…。』





急いで用意して、Aの元へ。





・





・





・





『おはよ。』





「ねぇ…？濱ちゃん…。」





『うん？』





分かってるのに、分からんフリ。





こういう駆け引きも、悪くない。





「永野さんと辻くん…ニュース…見た？」





見たも何も、張本人なんですけどね笑





『ああ、出る前チラッと。』





「私のせいなんかな？私が何かしてもうたから…。」





『んなわけないやろ？むしろAは被害者側やねんから。それに辻に至ってはほとんど関わりないし。大丈夫。なんも心配しやんでいい。』





ああ。この感じ。俺を頼ってくる感じ。





これが欲しかってん。





もっと…もっと欲しい。





こんなんじゃ…足りひん。

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