TIMEtoWOLF＿4

186 ページ36

.



壱馬「俺の為にありがとう…ごめんな…」

「壱馬は悪くないよ！」

臣「全部話したぞ、知る権利があるから」



全部話したと言う事はつまり…

壱馬の顔が見れなくなった。



壱馬「Aは変わらず綺麗やな…？」

「へ…？」



その時、壱馬の手が服に伸びて来たのに
不思議と怖い気持ちは一切なかった
だって真っ直ぐ見つめられたままの目から
反らせなかったから…。


臣くんは飲み物買ってくると部屋から
出ていってしまった。




壱馬「あの日…これに気付けなくてごめん…1人で背負わせてごめん…それから、守ろうとしてくれてありがとう…」

「見ないで…壱馬には見られたくない…」

壱馬「心配せんでも綺麗やで…？」

「んっ…ちょ…」



見える範囲の痣の全てに華を咲かせてくれた壱馬…。


壱馬「消毒…」

「どうして…」

壱馬「今日からはこれ見たら俺が浮かぶやろ？俺が！付けたんやから…」

「私…他の人に…」

壱馬「わかっとるよ。でもこっから先の消毒は今は出来んからこれで我慢してな？」



力いっぱい抱きしめてくれる壱馬。


壱馬「次は俺が守るから…もう大丈夫…」

「壱馬になんかあったら私…」

壱馬「嬉しかった、でもAが傷付いたら意味ないねんな…」

187→←185

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す