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「さ、宰相殿!
遂に、遂に動きがありましたぞ!!」


「何?!それは本当か!!」





息を切らせてジャニイさんが飛び込んできた。

なんともいえない表情でおれを見るショウ…


と思ったら、2人ともすごい勢いで部屋を飛び出してく。





「あ、おい!ちょっと!どこいくんだよ!!」





当事者のおれをおいてくとか

ありえねーだろ!!


…なんていってても仕方ないから

おれも後を追った。





あれ?ここ前も通ったな……





前と同じようにいくつも厳重なロックを解除して

たどり着いたそこは、やっぱりあの部屋

この城の中枢部にある極秘研究機関だった。





「宰相殿、こちらです!
先程こちらに反応がありました!」





モニターみたいなのの前にいたヤツが

ショウに何かを指さした。





「おお、本当だ!!僅かだが反応がある!」


「え?ナニナニ?何があったって?」


「ああ、王子…いえ、もう1人の智…
喜んでください!王子が見つかりました!」


「え?…マジ?!ホントに?!」


「ええ…ほら今ここに…
ここなら我々の照射圏内で
王子をこちらに呼び戻すことが出来ます。」


「…ってことはつまり…?」


「あなたも元の世界に戻れるということです。」





おお!!マジか!!?

すげぇな!タイミングバッチリじゃん!!

ドラマかっ!!





「これはグズグズしていられません。
一刻も早く準備を始めなければ…」


「準備って?」


「あなたをあちらに戻すための準備です。」


「別におれはこのまますぐ戻れるけど?」


「いえ、あなたにインプットした王子の意識を消さなければ…」


「そっか、それはやってもらわねーと困るな。」


「それと共に、こちらでの記憶も消去しなければなりません。」


「え?…そう、なの…?」


「こちらはあなたの世界の存在を知っていますが
あなたの世界では、まだこちらの存在を知る者は誰もいません。
万が一の災いを防ぐためにも…残念ですが……」


「そっか、そうなんだ…」





急になんともいえない気分になる。





そっか、ココであったこと全部、忘れちゃうんだ…





スタイリッシュなJも

世話焼きなジャニイさんも

あの人のよさそうな王様も

ちょっとムカつくコイツ、ショウも…


そんで、ニノにソックリだけど女の子のカズも……


全部全部、忘れちゃうのか………





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作者名:author | 作者ホームページ:http  
作成日時:2020年6月1日 17時

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