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｢みんな、よく考えてほしい。
今はショウちゃんががどうとか言ってる場合じゃない。
まずはカズちゃんを助け出さないと。｣
｢はっ！そうだ！王女を助けねば隣国との関係が…｣
｢それも違うでしょ？
隣国との関係がどうとかに関係なく
カズちゃんの身に危険が迫ってるんだから
助けるのは当たり前。｣
｢しかし…｣
｢しかしもカカシもないの！
たとえそれが、どこの誰だったとしても
この国のために危険にさらされてる人がいたら助ける。
当然でしょ？｣
｢御意…
さすが兄上でございます。
では私は一刻も早く精鋭を選りすぐり
チームを編成して王女の救出に参りたいと思います。
よろしいですか？｣
｢うん、頼んだよサトシ。
早くカズちゃんを助けてあげて！｣
なんか謎の言葉がおれの口から飛び出したけど…
この際そんなこと気にしてらんない。
｢ショウ！行くぞ！｣
｢はっ！｣
｢あ、待って！｣
｢兄上、どうかなさいましたか？｣
｢あのさ、お前、本当にサトシなんだよね？
信じてるよ！もちろん信じてるけど…｣
他のみんなには聞こえないように
耳打ちするように小さな声で兄上が言う。
みんなの手前ああいったけど
こんなことになって、兄上もきっと半信半疑なんだろうな。
だからおれは、サトシの記憶にあるように
兄上を安心させるために、にっこりとほほ笑んだ。
｢もちろんです。
私は正真正銘、兄上の弟のサトシ。
カズ王女の救出は私にお任せください。｣
｢うん…そうだよね。
ゴメンね！変なこと言って。
カズちゃんのこと、よろしくね！｣
笑顔の兄上に見送られ
大聖堂を後にする。
兄上を心配させないためとはいえ…
やはり嘘をついたことが心に引っ掛かる。
｢大丈夫です。
陛下はお優しい方です。
全て解決した後、真実を伝えれば
必ずわかってくださいます。｣
｢そう、かな？｣
｢はい…
あの方は、まるで太陽のようにすべてを包み込む
暖かくて広い心をお持ちです……｣
そういったショウの顔は
なんでかいつもと全然違って見えた。
コイツ、なんなんだ。。。。？
｢…先程の男達には見覚えがあります。｣
｢マジ？｣
｢あれはMJ団の者です。｣
｢MJ団て、アノ？｣
｢はい、"アノ"。｣
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