28 ページ28
.
｢くそっ！ショウのヤツ……＃｣
アイツやっぱヤな奴だったな…
おれが思わずテーソーノキキ感じちゃったのを
おもしろそうに見てやがった。
そりゃビビるだろ！！
誰だってあんな状況で股間に手のばされてみろよ！！
身の危険感じて当然だろうが！！
｢王子？準備は整われましたか？｣
涼しい顔して部屋に入ってきやがる。
｢おやおや、まだそんな顔なさっていては
せっかくの式が台無しですよ？
スマイル、スマイル♪｣
｢誰のせいっ…｣
｢王子は長年胸に想い続けた方と
晴れて夫婦となられるのですよ？
そんなブスッとした顔では訝しまれます。｣
｢チッ…わかったよ！｣
誰のせいだ！ってもっといってやりたかったけど
確かに今日はサトシにとってはおめでたい日なんだ。
サトシの一途な思いがようやく実を結んで
新しいスタートを切る大切な日……
いくら身代わりといっても、おれがブチ壊していいわけない。
｢では、大聖堂へ参りましょうか。｣
ショウに連れられ、結婚式が行われるという大聖堂へと向かう。
いよいよか…
おれが到着すると、どこからともなくファンファーレが鳴り響き
大聖堂の重厚な扉が開かれた。
中には着飾った人たちが大勢座ってて
みんな一斉に振り向いて、おれを出迎える。
盛大な拍手の中
おれはショウにいわれた通り、にこやかにほほ笑みをふりまきながら
青いカーペットの上を歩く。
おれの中の結婚式のイメージだと
ここは赤のはずだけど
まあそういうとこも違うんだろうな。
そして祭壇の前までくると
玉座に座ってる兄上、マサキ�契い�
おれに向かって小さくガッツポーズしてみせる。
兄上……おれ、ついに結婚するよ！
兄ちゃんより先に結婚しちゃってゴメン！！
。。。って、いやいや、これってサトシの意識だろ？
微妙におれっぽいけど…
大聖堂には、厳かな音楽が流れて
いやがうえにも雰囲気は盛り上がる。
おれもいつかこんな風に結婚式あげたり…しねーだろうなぁ〜
メンドクセーからやらなくてもいいくらいだけど
女子はアレでしょ？
こういうの大好きなんでしょ？
そんないちいち見せびらかさなくてもよくない？
なんて思ってたら、またファンファーレが鳴った。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 42人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
