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「え?え?ちょっ、まって…ナニ?//」
「失礼いたします。」
座っている岩の前に跪き
足の間に手を伸ばす。
「えっ?!//ちょっとアンタ!ナニ!!?///」
「王家の方にはいつもこのようにさせていただいています。
どうかご心配なく。」
足を閉じようとするのを押さえ込むように肩を入れ
さらにその先に手を伸ばした。
「え?//あ?ちょっ!ナニ?!する…気……!!///」
「気持ちよく沐浴していただくには
これが一番なのです。
どうか体の力を抜いて……」
「えぇーーーーー!!?///」
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「いかがですか?」
「……///」
「気持ちよくありませんか?」
「……///」
「王も王子も
いつもこれくらいで気持ちよさそうにしてくださるのに…」
「……///」
「まだ足りないですか?」
「……//」
「もっと熱くしましょうか?」
「………イイ…」
「はい?」
「……もういい…」
「お湯加減大丈夫ですか?」
「ちょうどいい……」
ようやく沐浴ができるようにはなったが
何故か智はさっきからブスッとしている。
せっかくお湯を出してやったのに……
この泉の水は季節によってとても冷たくなるから
密かにお湯が出るようになっている。
もちろん威厳を守るため侍者たちにはナイショだ。
いつもは爺が侍者の来る前に温度調節しておくのだが
今日は俺がやると断っておいた。
え?なんでかって?
だって面白そうでしょ?
一度やってみたかったんだよ。
でも本物の王子にそんなことやった日にゃ
いくら幼馴染みだといっても
俺の首が吹っ飛ぶかもしれないでしょ?
あの人、あれでキレるとマジで容赦ないからね。
で、代わりに智でやってみたってわけ♪
そしたらもう予想通りの反応してくれるからさ
笑いこらえるのに必死だったよ。
え?足の間に入る必要あったのかって?
ああ、それ。
あそこにお湯のでるセンサーが隠してあるんだけど
智がちょうどその岩に座ってたんだよね。
でも智、なんであんなに慌てたんだ?
まさか俺がナニカするとでも思った?
するわけねーっつーの。
俺がするのは……
おっといけない。
おしゃべりが過ぎたようですね。
さ、早く沐浴終わらせないと♪
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