幸ひすむと人のいふ…☆ (ページ21)

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この国のハイテクはすげーもんで

謎のマシンに寝かされたおれは

明日の式までにとりあえず必要とされる

サトシ王子のなんやかんやを

あっという間に脳に直接インプットされた。

｢最初からこうするべきだったのです。｣

｢まあ爺の気持ちもわかるが
やはりこコレを使うのは最後の手段にしたかったのでね。｣

｢ふん…このニセモノが多少ポンコツになったところで
誰も困りますまい。｣

｢そうはいかないよ。
彼が元の世界に元のままで戻らないと
本物の王子も元のまま無事に戻れなくなってしまうからね。｣

…え？そうなの？

そんなヤバイもん、おれに使ったわけ？

っていいたいけど、なぜか声が出ない。

体も自由がきかない…

｢ああ、心配しなくても大丈夫です。
何事もなく、無事にインプットは成功しましたから。｣

不安げに見てたおれに、ショウが言った。

爺はまだ何か言いたそうにしてたけど

そのまま黙って部屋を出て行った。

｢しばらくは記憶が混濁するかもしれませんが
王子に関する記憶はあなたの物とは別のところにあるので
心配しなくても大丈夫です。
ただ、もうしばらくはここで寝ていた方がいいでしょう。｣

なんかおれ、モルモットにされたみてぇじゃね…？

ホントに大丈夫なのか？

｢あ、そうそう、つい今しがた王子捜索チームから
進捗状況が報告されました。
あなたの世界での王子の正確な居場所はまだ未確定ですが
凡その空間座標は掴めたということです。
あなたに身代わりをお願いするのも
そう長いことではないかもしれません。｣

おれの様子を気づかってか

ショウが最新の王子情報を教えてくれた。

｢体にも相応の負担がかかっているはずですので
しばらくそのままお休みください。
頃合いを見計らって、起こしにまいります。
では…｣

綺麗な顔にめずらしく黒くない微笑みを乗せ

ショウも部屋を出て行った。

ふぅ…

確かに体がダリぃな……

それに頭もちょっとボーッとしてる……

なんて思ってるうちに

おれは眠りに落ちていった。。。。

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