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｢うわぁ〜カズ王女！！
…うーん、もうカズちゃんでいいよね？！
よく来てくれたね！｣
｢え？カズ、ちゃん？…｣
｢んも〜！忘れちゃったの？
オレたち子供のころ何度か遊んだことあんだよ？｣
｢そう…でしたか？｣
｢まあ覚えてなくてもしょうがないか？
カズちゃんまだちっちゃかったもんね。
あ、オレのことはマサキって呼んでね♪ ｣
｢え？でも、そんな…
いくらなんでも国王陛下を呼び捨てだなんて…｣
｢いーのいーの！
だってカズちゃんはもうすぐオレの妹になんだよ？
堅苦しいこといいっこなし！！
あ、マサキがいやだったらマーくんて呼んで♪
ねっ♪｣
そう言って熱烈な抱擁と共に
私を迎えてくれた国王
マサキ3世…
この人が、この国の王様？！
ちらりと我が国王であるお父様の顔が浮かんだ。
大柄で威厳のあるお父様とは対照的なマサキ陛下…
お父様はどんなに近しい側近であっても
臣下とは一線を画していたけれど
この方は……
｢陛下、カズ様はご到着したばかりです。
突然そのようなことを仰られては戸惑ってしまいます。｣
｢まぁたもう〜ショウちゃんてば固いんだから〜！
だってオレの妹になるんだよ？妹☆
だ・か・ら、カズちゃん♪
そんでオレはマーくん♪
いーじゃん、いーじゃん！ね？｣
｢は、はぁ…｣
キレ者の宰相をも『ちゃん』付けで呼ぶ。
でも呼ばれた方も
不思議とそれを嫌がっているようには見えない。
そして周りに控えている者たちにも
『あ、ねぇねぇあれってどうなった？
……えー！マジ？！
なんだよ、何やってんだよ、しょうがねぇなぁ！
ひゃはは☆』
なんていうか…フランク？
全然偉ぶったところがない。
若いから…ってだけじゃなくて
人柄？なのかな？
お付きの者たちも皆、和やかな雰囲気で…
お父様を包んでいた張り詰めた空気感と
周りのピリピリした人達とは本当に対照的。
こんな王様、いるんだ……
この国は、とても面白いところのようですね、お父様。
それにしてもあの王様、本当に病弱なの？
すっごい元気そうに見えるんだけど……
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