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そう意気込んだは言いものの、基本五条くんは忙しい。全国各地を飛び回って仕事をしている。今は確か北国の方まで呪霊を祓いに行っているはずだ。

私はほとんど関東圏を回っているだけだから、日帰りで帰れることが多い。だから当然、高専で過ごす時間も私の方が長い。

今日はオフの日だったのだが、急遽呼び出されてその足で任務へと向かった。幸い、普段着が汚れたり破れたりすることはなく終わった。しかしどうやら、迎えに来れる補助監督がいないみたいで、交通機関を使って帰れとのこと。

疲れきってしまったせいで、元々の予定であった買い物も、する気がなくなってしまった。硝子ちゃんの誕生日プレゼントを買うつもりで来ていたのだが、また別日に来ようと思う。

そうして帰るために駅に着いたはいいものの。


「お姉さん今1人ですか?良かったら俺達と遊びません?」


「あ、いえ…間に合ってます…?」


人混みの中でナンパにあってしまった。1人でこの手のハプニングに遭遇するのは初めてだ。つい戸惑ってしまい弱気に返事をしてしまったのがいけなかったのだろう。どこまでもその2人組は着いてきた。


「マジでちょっとでいいんで!お願いします!」


「い、いや、無理です」


「遊ぼうよお姉さーん。友達連れてきてもいいよ?」


五条くん曰く雑魚術師の私でも、さすがにこの2人に勝てるだけの力は持っている。ただこんな大勢の前で暴力を振るうわけにもいかない。さっさと電車に乗ってしまおう。

無視して歩いていると、ナンパ男2人はその様子にムカついたのか、私の腕を強く掴んだ。突然の行動に驚いていると、笑いながら言われる。


「マジで大人しく着いて来いっつーの」


「たかが女1人が撒けると思うなよ」


不快。シンプルに、嫌な気持ちになった。こんな残念な人間も、まだいるんだなぁという感想。ここまでされては致し方ない。路地裏にでも引き込んで、抵抗しようか。

それがいい、と自己解決した次の瞬間。

突然男2人がギョッとして私の顔の上を見つめた。


「なーにしてんの」


後ろから静かに響く聞き馴染んだ声。五条くんの声だ。

口調こそ明るいが、怒っている声色だった。その台詞が私ではなく2人組に向けられたものと分かっていながら、震え上がる。2人組はもっと、怖がっていた。

五条くんは私の身体を両腕で寄せて閉じ込める。そして告げた。


「散れ、今すぐに」


ナンパ男達は一目散に逃げ出していった。

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作者(プロフ) - 那奈さん» ありがとうございます😌私生活との兼ね合いもあり更新ペースが下がっていました💦頑張ってこれからも書いていくので、よろしくお願いいたします☺️ (4月22日 21時) (レス) id: 4fb250efc4 (このIDを非表示/違反報告)
那奈 - とっても素敵な作品だと思いました。難しいとは思いますが、更新してくださると嬉しいです。 (4月22日 8時) (レス) @page37 id: 3264f93205 (このIDを非表示/違反報告)
作者(プロフ) - 栗ここなさん» ありがとうございます😭試行錯誤しながら書いている作品なので、作者冥利に尽きます☺️これからもぜひお楽しみください😌 (3月27日 18時) (レス) id: b4c68f46cc (このIDを非表示/違反報告)
栗ここな(プロフ) - このシリーズ本当に好きです!続きをいつも楽しみにしてます🥰 (3月25日 21時) (レス) id: c0504a419b (このIDを非表示/違反報告)
作者(プロフ) - メルさん» ありがとうございます☺️こちらでもコメントしていただけて本当に嬉しいです😭頑張って書こう!という気持ちになれます🙇‍♀️これからも応援よろしくお願いします! (3月19日 13時) (レス) id: b4c68f46cc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:作者 | 作成日時:2024年3月18日 16時

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