ｼﾞｮｼｭｾｷ__2 ページ9
免許とりたてでドキドキするけど、1番に助手席に猪狩くんを乗せたくてうずうずする。
だって、好きな人だから。
2人きりになれて、それに助手席を1番に乗せてあげられるなんてそれだけでもう私は幸せで胸がいっぱい
気付けば猪狩くんとお出かけする当日がきて、
時間通りに猪狩くんの家の前に車で行くと玄関には既に猪狩くんが待っていて、つぶらな瞳をキラキラさせながら目を丸くして立っている
蒼弥: 車じゃないですか
A: 助手席乗りなよ
蒼弥: あ、では早速失礼します...
A: 猪狩くん、助手席に乗りたいって言ってたじゃん？
蒼弥: まさかこんな早く乗れるとは思ってなかったんで今相当びっくりですよ
A: だってせっかく良いタイミングで誘ってくれたんだもん
蒼弥: でもさすがに1番ではないですよね...
少し寂しそうに俯いて言うから、
そんな私の助手席1番になるの本気だったんだって
少し嬉しくなる
A: 1番だよ猪狩くん。まだ私家族も乗せてない。猪狩くんと1番約束したし
蒼弥: そんな、狡いですって先輩
A: な、なにが？
蒼弥: たかが後輩の我儘を真剣に聞いてくれるなんて滅相もないというか
A: 1番慕ってくれてた大切な後輩だもん...だから我儘だなんて思わないけどな
蒼弥: あの、先輩...？
A: なに？
突然真剣な面持ちに変わって声色もいつもより低くなるからふと目を向けると猪狩くんは真っ直ぐな眼差しで私を見ていたから思わず目をそらしてしまう
蒼弥: あの、助手席だけじゃなくて俺、先輩の1番になりたいです
A: うん、1番だよ猪狩くんは
蒼弥: じゃなくて、、あぁ...
饒舌な猪狩くんがしどろもどろして顔を赤く染めるから、
ねえ、まさかそんなことないよね？
なんて。少し期待をして彼からの言葉を待って私も恐る恐る猪狩くんの目を覗くと
蒼弥: 先輩のことずっと好きでした...！だから先輩の中で1番の存在になりたいです。付き合ってくださ...っ?!
言い終わる前に私は猪狩くんを抱きしめた。
同じ気持ちだから、言葉よりも先に行動にでちゃったみたい
A: 私も猪狩くんが好きだよ
蒼弥: へ...？
A: 猪狩くんの彼女になります
蒼弥: せ、先輩っ？
A: ね、ほら、早く行かなきゃ花火大会！
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作者名：ようぴょん** | 作成日時：2018年2月17日 3時
