【ハイキュー】僕んとこの一年生超かわいーべ！！【男主】

( _ _` )ヾ(´｀ ){頑張る子だね…) ページ41

side in 及川
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　そっと、ソファに火照った体のこの子を寝かせた。昼間でもあまり日の差さない、この暗い廊下は、ひんやりとしている。

「大丈夫かな？水は飲める？」
「はぁ…っ……ぃえ」

　苦しそうに額に氷嚢を押し当てている。首や腕を伝う汗は、なかなか引かない。首にかけていたタオルで拭ってやると、最初は驚いてビクビクしてたけど、次第に慣れたのか、大人しくなった。

「風邪引いちゃうといけないから、上、脱いじゃいなよ。ジャージ貸したげるから」
「ぁ、りがと、う、ございます…」
「うん。起きられる？」
「なんとか…」

　手伝って体を起こしてやり、服を脱いでいる間に、近くの水道でタオルを濡らした。

「ちょっとごめん、汗が酷いから拭いちゃうね。冷たいけどあんまり驚かないでね〜…」

　顔や首、上腕や胸や背中を丁寧に拭いてあげて、ジャージの長袖を着せた。

「少しはさっぱりしたでしょ？」
「はい、ありがとうございます…」

　落ち着いてきたらしく、顔の火照りもだいぶよくなっている。意識もだんだんとはっきりしているようで、少し間はあるが、質問に対する受け答えは正常だ。

「はい、俺の飲みかけだけど、何か飲んどいた方がいいんじゃない？」
「…すみません、及川さんが嫌じゃないなら頂きます」
「嫌じゃないから渡してるんだよ。こんな可愛い子なのに、嫌がるやつなんていないでしょ」

　頭を撫でると、髪の毛までびっしょりだった。ほんと、こんなになるまで…頑張る子だね…。

「大地さんみたいなこと言うんですね、及川さん」

　クスクス笑いながらスポーツドリンクを呷るこの子の言葉に、ムッとした。

「大地さん？それって、そっちのキャプテン？ほら、怒ったら怖いタイプっぽい、優しそうな顔してる…」
「たぶんその人で合ってます。…いつも僕のこと、可愛い、可愛いって…」
「そりゃあ可愛いからね。それより、大地って下の名前でしょ？仲良いの？」
「はい。大地さん優しいしかっこいいし、僕は好きです」

　ぐ…何この敗北感……。

「俺は？」
「及川さん、ですか？」
「そ、俺。俺は君の目に、どんな風に映ってるの？」

　ふっと考えを巡らせてから、迷いなく答えた。

「大地さんとは違うんですけど…かっこいいし、優しいし…」

　お、割と好印象じゃん。

　ただ、まだ言葉は続いていた。


「それに…天才だと、思います」



　……何だ、君も、そういう…。
　俺は無意識の内に歯噛みしていた。






　

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