【ハイキュー】僕んとこの一年生超かわいーべ！！【男主】 (ページ34)

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(゜ロ゜;){可愛いのは君らなんだけど！？) ページ34

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　相手もこちらも、僕のスパイク…フェイントだったけど、それに驚いた。でもすぐに平常心を取り戻し、順調に点を稼いでとうとう…相手を追い詰めた。

「はぁ…はぁ…」

　２４点…。

　相手は、つい今しがた金田一くんが点を決め、２０点。油断はできないけど、それよりもう、

「っ…は……っ」

　限界近いかなぁ…もー、何やってんだよ僕は。この試合終わったら走ろ。体力もっとつけよ。

「先輩」
「………」
「内海先輩」
「……ん？」

　呼ばれて振り向いて、トビオちゃんの表情を見て……あぁ、この試合終わったらじゃないよ、今を、最後までやりきらないと。

　僕は疲れを無理矢理圧し殺し、トビオちゃんににっこり笑いかけ、いつもの声の調子で言った。

「トビオちゃんホントかわいーね」
「…！」
「やー、可愛い可愛い後輩の前で、これ以上かっこ悪い姿は見せらんねえべ～」
「…かっこ悪くないですし、可愛いのは先輩です」

　ぼそりとトビオちゃんが呟くように言うと、その隣の翔ちゃんもうんうんと頷いている。

「Aは可愛いくせにそれが無自覚だからなぁ」
「ウッチー可愛いぞー」

　大地さんや龍ちゃんまで悪ノリしてきて、相手にも聞かれてるしそろそろやめてほしい。試合後にしてほしい。だって嬉しいし。龍ちゃんに可愛いって言われるとかご褒美だから。

「影山、お前んとこの先輩照れてんのか？さっきより顔緩んでね？」
「黙れラッキョウ」
「黙れ小僧みたいに言うな！お前が言うと笑っちまうだろうが！！」

　相手側まで巻き込んで一騒ぎすると、サーブを打つ人がさっきと違うのに気づいた。

「……あ、さっきの」

　起きたばかりの寝ぼけた僕に、素敵な笑顔で手を振ってくれたイケメンだ。また僕を見て、ひらひらと手を振ってくれている。

「おいくそ及川！試合中まで女の相手してんじゃねーよ！！」
「は！？違うよ岩ちゃん！！俺が手を振ってるのはあの子！！目の前にいるでしょ、そこの可愛い子！！違うそれじゃないトビオちゃんも可愛いけど！！その隣！！その子！！」

　目の前の人に指をさされて、小さくお辞儀して返した。

「悪ぃなうちのクソが」
「いえいえそんなことは」

　社交辞令的に挨拶を交わし、「俺も混ぜてよー！」と言う及川さんに返事をしようとした僕を、「無視しろ」と制された。

「いいからさっさと打ってくれないかなぁ…」

　大地さんの小さな呟きは、聞かなかったことにしよう。怖い。

　