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小坂side.
目を開けると楽屋に戻っていた。…手には点滴が繋がれていて、ブランケットもかけられている。
記憶を一生懸命遡る。
…あ…私…倒れたんだ……。
曲を披露した後、カメラが切り替わった瞬間、緊張が一気に解けて、倦怠感と吐き気と頭痛が襲ってきた。
冷静にいられるわけもなく、頭の中は真っ白で、フロントで隣にいてくれてるダブル佐々木のおふたりが背中をさすってくださったり、声をかけてくださった記憶しかない…。
小坂「……ん…。」
齊藤「あっ、…起きた?」
東村「体調どう?」
小坂「あ……まだ少し…。」
齊藤「そっか〜。…とりあえず、熱測ろっか。…はさめる?」
小坂「はい…。」
小坂「あの…久美さんとかは….」
齊藤「ああ、今はトーク出演してるよ。」
小坂「……あっ…それ私の仕事…っ…!」
東村「体調良くないんだからこんな時くらい休みな〜。今の状態で仕事してもしんどいだけだよ?」
小坂「……んっ…。」
ピピピピッ、ピピピピッ。
小坂「……37.9度…。」
齊藤「結構熱高いね…。今日もう帰る?」
小坂「でも………うっ…ゲホッ…ケホッケホッ…。」
東村「あっ、袋!」
小坂「すいませっ…ゲホッケホッ…ハァハァ…ぅうっ…ゲフッ…ぇ…ハァハァ…。」
齊藤「大丈夫大丈夫。…ゆっくり呼吸してみな。」
小坂「…ごめんなさい…っ…ハァハァ…泣」
東村「泣かないよ〜。…大丈夫。…今日はもうお家に帰って休もう?」
小坂「……はい…。」
齊藤「じゃあ、私スタッフさんに報告してくるわ。芽依はここに居て。」
東村「は〜い。」
東村「帰る準備ができるまで休んでよっか。」
小坂「……はい……っ…。」
東村「ゆっくり横になってね〜。」
それから、同期の美玖が来てくれた。
美玖に支えられてタクシーに乗り、家に帰る。
ガチャ。
美玖「はい、到着〜。…手洗って横になろ?」
小坂「……ん…。」
やっぱり今日の私は一段と体調が悪い。
いつもならしんどくてすぐに寝れるのに、今日はしんどすぎて眠ることもできない…。
ただ、ベッドに横になってひたすら目眩に耐えるだけ。
小坂「…グスッ…ヒクッ…泣」
美玖「どした〜?…しんどい?」
小坂「ごめんね…っ…復帰したのに…こんなので…。」
美玖「全然そんなこといいよ。…復帰してくれたこと自体が嬉しいの。」
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璃子(プロフ) - 私も過去のお話すごく好きだったので読み直したいです!これからも無理せずに頑張ってください!! (3月7日 11時) (レス) id: 7de8d9b366 (このIDを非表示/違反報告)
?(プロフ) - 私も過去のお話読み直したいです!よろしくお願いましす🙇🏻♀️ (2月24日 20時) (レス) @page4 id: 69423b4bc7 (このIDを非表示/違反報告)
玲奈 - 私ももしもだけどほんとのはなしを読み直したいです!忙しいとは思いますが頑張ってください!! (2月17日 17時) (レス) id: fd4a18c2b4 (このIDを非表示/違反報告)
パピコ(プロフ) - 飛彩さん、他のお話消してしまったのですか…??いつも過去のお話含め楽しく読ませてもらってたので、また家族小説とか弱り小説とか読み直したいです…! (2月17日 0時) (レス) id: 943ef010e8 (このIDを非表示/違反報告)
飛彩 - あすやまさん» リクエストありがとうございます!! (2022年9月4日 6時) (レス) id: 594cd0f0fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:飛彩(ひあや) | 作成日時:2022年6月10日 5時