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消えてしまった、という言い方は良くないかも知れないけれど。ただ単に中学生を迎える前に親の仕事の都合で転校したというだけで。疎遠になっても尚、何故彼のことを忘れることがなかったのか。
わたしは子供の時から、夢があったわけじゃなくただ単に生きてきていたと思う。でもそんなわたしも唯一力を入れていたことがあった。それが勉強。ミンギュには「そんなに勉強なんかして楽しいのか」とか聞かれるほど。
でも勉強はしたらした分だけ結果に返ってくるし、何より自分の知識が増えるのは嬉しいことだった。小さい頃から塾にだって通って、模試もたくさん受けていた。その模試の結果にはいつも全国1〜5位までの間にチョン・ウォヌの名前が並んでいた。それはわたしが大学受験をするまで、変わることなく。
MG「うわ、また2人とも模試の順位上にいるじゃん。そんなに勉強してどうすんの？」
『ミンギュはもっと勉強した方がいいよ。ミンギュのお母さんも言ってたし。大学にちゃんと合格出来るのか不安だって』
高校生になって、同じ塾に通うようになったミンギュは模試の度にため息を繰り返す。そして今日返却された全国模試の結果を広げながらミンギュは「そんなことは聞きたくないんだよ」と耳を塞ぐ。
『でもそう言いながら、志望校は合格圏内じゃん』
MG「まぁ？俺要領いいし？」
『今の言葉撤回ね』
調子に乗り出したミンギュは放っておいて、模試の結果にまた目を移す。わたしの名前のふたつ上にあるチョン・ウォヌの文字。こんなに勉強しても、わたしはまだウォヌに模試の結果で勝てたことがないのだ。
『まだ勉強足りないってことか…』
MG「え！？それ以上何勉強するつもり！？この世の全てでも支配する気？」
『パボ…、ミンギュと話してたら力尽きそう』
MG「なんでだよ」
ミンギュは、不貞腐れたように机に突っ伏して「早く受験も、勉強も、しないで良くなる日が来ないかなぁ」と小さく呟いていた。
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yz_dk_(プロフ) - むさん» む様 コメントありがとうございます！そう言っていただけて本当に嬉しいです。いつもと比べて少しゆっくりな展開になるかもしれませんが楽しんでいただけますと幸いです^_^これからもよろしくお願い致します！ (2023年1月7日 13時) (
レス) @page11 id: 20f64ffb2b (このIDを非表示/違反報告)
む(プロフ) - 新作おめでとうございます！主様の小説がやはり1番好きです、更新いろいろあると思いますがどれも応援しています！ (2023年1月3日 1時) (レス) id: cb9ba72967 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚紀
| 作成日時：2023年1月1日 12時
