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side亜嵐
涼「あっ、ちょーだっ!」
メ「どしたのー?」
隼と玲於の相手をして遊び始めたかと思えば、パッと勢いよく顔をあげて俺らを見つめた涼太。
そして、一直線に俺のところへ来た。
涼「ありゃんくん、あにょね、?」
さっきまでとは変わって真剣な顔つきに、思わず俺も姿勢を正してしまう。
涼「ほぉくえん、でね?りょたたちの、おむかぇ、ありゃんくんは、おかちぃって、おともらち、ゆうの。まぁま、とぱぁぱ、いにゃいの、へんだって、」
亜「えっ、」
たぶん、今まででいちばん引きつった顔をしてると思う。
ゆっくり周りを見ればお兄ちゃんたちも顔を引きつらせて。
涼太たちに、親の話はしたことがない。
する時間がなかったとか隠したたわけじゃない。
ただ、まだ理解できない年だと思ったから。
そして、チビたちから "ママ" とか "パパ" とか、そんな言葉は出てこなかったから。
まさか、友達にそんなことを言われてたなんて。
複雑な顔をするお兄ちゃんたち。
すると涼太はそんなこと気にも留めず、俺だけを見て言ったんだ。
涼「けどぉ、ね?りょたは、ありゃんくんが、いいのっ!あしょんだこととか、いっぱぁ、おはなち、きぃてくりぇる、の、ありゃんくん、へんじゃ、ないもんっ!」
一度は止まったはずの涙が零れるのがわかった。
涼太はそのまま俺を真っ直ぐ見つめて、最後に。
涼「ありゃんくんが、いいのっ…りょた、おかちぃ、?」
不安そうな、今にも泣き出しそうな。
そんな顔でそう言った涼太。
胸が張り裂けそうだった。
ギュッて胸が締め付けられた。
涙を隠すように、俺は涼太を抱き上げて。
亜「おかしくないよ。ママとパパがいないことも、涼太が俺のお迎えを嬉しいって思ってくれることも。全部ぜんぶ、変じゃないよ」
そして、涼太と目を合わせて問いかける。
亜「俺ね?涼太たちの迎え行くのすごく楽しいんだ。明日からも、俺がお迎え行ってもいい?」
涼「あいっ!」
満面の笑みで答えてくれる涼太を、また抱きしめた。
周りを見れば、お兄ちゃんたちは目を真っ赤にしていた。
隼と玲於は、相変わらずキョトンと俺を見ていたから。
亜「2人も来る?」
そう言ってみれば、2人揃って首を横に振って、何事もなかったように遊び始めた。
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りさ - jdhchebbdnさん» いえいえ(*^-^*)続き楽しみにしてます(*^-^*) (2021年2月21日 3時) (レス) id: 4e892c9c3e (このIDを非表示/違反報告)
jdhchebbdn(プロフ) - りささん» ありがとうございます (2021年2月20日 22時) (レス) id: 3150c02125 (このIDを非表示/違反報告)
jdhchebbdn(プロフ) - そらさん» いえいえです! (2021年2月20日 22時) (レス) id: 3150c02125 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - ジェネハウスがジェネハウス#1になってる(*^-^*)続き楽しみにしてます(*^-^*) (2021年2月20日 3時) (レス) id: 983b81c132 (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - 書いていただきありがとうございます! (2021年2月19日 23時) (レス) id: d773789e6b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:jdhchebbdn | 作成日時:2021年2月1日 22時