ジェネハウス。#1 (ページ21)

今日:49 hit、昨日:3 hit、合計:109,658 hit

○20 ページ21

side龍友

玲「しょれからね！」

隼「おしょとね、たのちかった、の！」

龍「それは良かったなぁ、笑」

どうやら今日は公園に行ってきたようで、隼と玲於の話が終わらない。

楽しかったのは良いんだけど、もう話に終わりが見えないし、放っておけば永遠に喋り続けている。

裕「もうわかったから、そろそろご飯やで、笑」

メ「はい、座るよー」

そんな双子は強制的に裕太くんとメンくんに連れて行かれる。

龍「あれ、涼太は？」

そういえば、全然涼太の姿を見ていない気がする。

いつもなら隼と玲於ほどではないけれど、今日は何したーとか言ってくれるのに。

裕「あれ、部屋戻ったんかな」

メ「見てこよっか」

メンくんと裕太くんが話し出すと。

隼「いっちゃ、めーっ！」

玲「あしょぶ、でちょ！」

グイーッとメンくんと裕太くんのズボンの裾を引っ張った双子。

そんな双子を笑いながら抱き上げる2人を見て、涼太のところには僕が行こうとリビングを出ようとすると。

龍「あれ、いつからおったん」

ドアのところで俯いた涼太の姿が。

龍「涼太？ご飯やで？」

涼「ん、」

小さく返事をした涼太は僕の横をすり抜けて椅子に座った。

もともと大人しい子だけど、なんか違うくない？

隼と玲於は未だに抱っこをせがんでメンくん達と騒いでいる。

涼太はそっちを見ることなく、ちょこんと椅子に座ってじっとご飯を見ていた。

龍「涼太、なんかあった？」

涼「んーん、ないよ、」

やっぱり元気がなくて。

龍「ほんまか？なんかあったらすぐに…」

隼「たべりゅー！」

玲「はぁーく！たべりゅの！」

涼太にすぐに言うんだよって言おうとしたとき。

そんな双子の元気な声に被ってしまう。

龍「あっ、涼太…」

もう一度涼太を見ると、パチンと手を合わせて待っていて。

メ「食べるよー！手をちゃんと合わせてね」

裕「隼、玲於、パチンってして？」

亜「頂きます！」

いつも通りのご飯が始まってしまう。

ご飯が始まってしまえば、みんなは双子のお世話に追われる。

すぐに零すし、気付けば料理に手を突っ込んでるし。

そんな双子に比べていつの間にか涼太は、誰かが教えなくてもスプーンの使い方が上達して心配しなくても良くなっていた。

そしてご飯が終わればこれまた騒がしいお風呂に。

龍「涼太？」

またじっと双子を見つめていた涼太だけど、僕が呼ぶとすぐにどこかへ走っていってしまった。