ジェネハウス。#1 (ページ18)

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side龍友

涼「んぅ…」

龍「辛いなぁ。冷えたんかなぁ」

涼太のお腹をさすりながら声をかける。

ずっとトイレに座りっぱなしの涼太。

だけどなかなかすっきりする様子もなく。

とはいえ、ずっとトイレにいるわけにもいかない。

うちには問題児が2人いるわけで。

龍「ちょっと2人見てくるけど、すぐに戻ってくるからな？なんかあったら叫んでくれたらすぐ来るからな」

そう言って涼太の頭をクシャッと撫でてからリビングへ。

さっきからやけに静かで、逆に怖かった。

寝てるならいいんだけど、今までの経験上、静かなときに限って何かをやらかしている。

龍「隼、玲於どこやー…ちょ、ちょ、何してんの！？」

悪い予想ほど的中するもので。

龍「怪我するやろ！」

今日は天気がいいから布団とか毛布を干してたんだけど。

何を思ったのか、毛布を洗濯物干しから引っ張り取ろうとする双子。

思いっきり毛布の一片を引っ張って、下の物干し竿の脚が宙に浮いていることにもおかまいなし。

龍「もう、何やってんねん」

慌てて物干し竿を押さえ、倒れるのを阻止する。

すると、珍しくシュンとした双子。

隼「めん、ちゃい、」

玲「めんちゃぁ、」

だからこそあまり怒れず。

龍「ほんで、なんであんなことしたん」

僕の問いかけに、2人は素直に答えてくれた。

隼「ぬくぬく、あったかぁ、の、」

れ「りょたくん、つらぁ、のっ、なぁーなぃ、すうの、」
　

2人の口からでた理由に、思わず涙が出そうだった。

涼太を少しでも元気付けたくて、毛布をあげようとしてたんだ。

知らない間の双子の成長に、胸が温かくなった。