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○11 ページ12

side亜嵐

龍「よし、とりあえず今日はもう寝よか」

だいぶ辛いのはなくなったのか、ニコニコする涼太が見れて安心しているところに龍友くんがそう言った。




龍「明日は学校あるんやろ?亜嵐はもう寝ておいで。んで涼太は僕と一緒に寝よか」

亜「ん、涼太、龍友くんに抱っこしてもらおうね」



涼太は龍友くんが大好きだし、すぐに行ってくれると思ったのに。



涼「やっ!ありゃんくん、と、いっちょ、」

ギュッと俺の服を掴んで、俺の胸に顔を埋める涼太。

離されまいとしっかりと掴まれた服。



亜「どしたの?俺がいいの?」

涼「んっ、ありゃんくんと、いるの、」



そう言ってしっかりと引っ付いてくる涼太。

可愛くて仕方がない。





龍「涼太。ワガママ言うたらあかん。亜嵐くんが明日しんどくなっても嫌やろ?」


龍友くんが何気なく言ったその一言。




すると涼太は。



涼「んっ、めんっ、ちゃ…」

泣きそうに震えた声でそう呟いて。

涼「りゅと、くっ、」

弱々しく俺から手を離す涼太。




その潤んだ瞳を見た瞬間。

俺の中の何かが、動いた。





亜「よし、涼太!今日は俺と一緒に寝よっか」


そう言って今度は俺が、ギュッと涼太を抱きしめる。

龍「ちょ、」

亜「そういうことだから!おやすみ、龍友くん」







静かに階段を上がり、部屋に入ってすぐにベッドへ。




涼太がベッドから落ちないように、壁側に涼太を寝かせる。

そして、涼太が埋もれないように優しく毛布と布団をかけてあげる。



亜「寒くない?大丈夫?」

涼「んっ、」


頷いた涼太は、またギュッと俺の服を掴んで。



涼「…めん、ちゃい……」

なんて呟く涼太の目にはどんどん涙が溜まってゆく。





そんな涼太を、優しく抱きしめた。

何度も頭を撫でて優しく、でも、明るく声をかける。


亜「俺は嬉しかったなぁ、涼太が俺と一緒が良いって言ってくれて。めっちゃ嬉しかった。だから、ありがとう」





嬉しかった。

俺なんか、まだ何もしてやれないと思ってた。

安心させてやることも、落ち着かせてあげることも。

いつもお兄ちゃんたちがやってくれていた。





いつも、無力な自分が大嫌いだった。

だけど、涼太は。

こんな俺と一緒が良いって言ってくれた。





亜「涼太はワガママじゃないよ。むしろもっと甘えていいんだからね?」


我慢しすぎちゃう涼太。

滅多にワガママなんて言わない。


そんな涼太の、可愛いお願い。

断るわけないじゃん。

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りさ - jdhchebbdnさん» いえいえ(*^-^*)続き楽しみにしてます(*^-^*) (2021年2月21日 3時) (レス) id: 4e892c9c3e (このIDを非表示/違反報告)
jdhchebbdn(プロフ) - りささん» ありがとうございます (2021年2月20日 22時) (レス) id: 3150c02125 (このIDを非表示/違反報告)
jdhchebbdn(プロフ) - そらさん» いえいえです! (2021年2月20日 22時) (レス) id: 3150c02125 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - ジェネハウスがジェネハウス#1になってる(*^-^*)続き楽しみにしてます(*^-^*) (2021年2月20日 3時) (レス) id: 983b81c132 (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - 書いていただきありがとうございます! (2021年2月19日 23時) (レス) id: d773789e6b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:jdhchebbdn | 作成日時:2021年2月1日 22時

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