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ブレスレット ページ46
俺は和也くんの話を聞きながらサイドテーブルに置いてあるそれを手に取って触った
福「和也くんは大学たのしい？」
大「ぼちぼちやなー」
福「ははっ、そればっかやん」
和也くんはこれを俺にくれたことなんかきっと忘れてるんやろうな
中２の時転校先の学校で恭平と仲良くなった。
恭平の家に遊びに行った時に恭平のお兄ちゃんに会った
高「兄貴おかえり」
大「また来てるん？暇やなー」
みんな和也くんに懐いてて、やから俺も自然とそうなった
高三だった和也くんは選ぶ言葉も仕草も体の形も、同級生の男子とは何もかも違っとった
俺たちの知らんような事も場所も沢山知っとって
俺は漠然と和也くんに憧れとった。
でも、ある時和也くんの機嫌が悪い時があって理由を聞いたら
彼女にあげるプレゼントを「こんな安物いらん」って突っ返されたと怒ってた
なんて酷い彼女なんやっていうのを思いっきり顔に出したら、和也くんの長い腕がこっちに伸びた
大「これやるよ。要らんかったら捨ててええし」
自分の誕生日も近かったし、ラッキーくらいにしか思わんかったけど
和也くんは俺の事弟の友達としか思ってなくて、俺も憧れ以外の気持ちはなかった。
やのに今もこのブレスレットを大事にしとるんは、なんでやろ
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作者名：りた | 作成日時：2022年9月2日 4時
