空に浮かぶ (ページ44)

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偽の双子ページ44

小「おじゃましまーす」

佐「あがってあがってー共働きで今留守やから」

当たりそうな頭を少し傾けて部屋に入っていく晶哉

今まで俺より高い人ってあんまりおらんけどよう考えたら晶哉高いよな

細身なのに肩幅は広くて男らしい

＿＿って、俺キモイ？

佐「何突っ立ってるん？座りぃや」

小「あぁ、おん」

部屋を見渡すと知らない題名が書かれたCDが多く飾られていた

小「そういえば留守って言ってたけど兄弟とかは？」

佐「6個上の兄貴がおるけど、もう家出てる」

兄貴おるんや、どんな人なんやろ

佐「健は？」

小「なにが？」

佐「双子ってどんな感じなん？よく言うやん相手の考えてること分かるとか、」

あぁ気まずい

晶哉は並べられたDVDを手にしながら悩んでいる。

佐「あー、でも二卵性やとそういうのはないんかな」

小「双子やない、俺と大晴」

振り向く音がしてサッと頭を下げた

どう思うんやろって、少し怖くて

小「親同士が再婚したから、それで…」

佐「お、まじで？そーなんや！了解」

パッと顔を上げると俺の心配してたことなんて無駄だったように笑っていた

小「…引かねえんだ」

佐「えー？なにを？」

小「や…この事中学の時は周りにわーわー言われたから、だからあんまり言いたないけど、でもここで隠しとくのも逆になんか悪いことしとるみたいで」

そういうと晶哉は意味わからないと言いたげに眉毛を上げた

佐「だって別に健たちのせいじゃないやんな。それやのにわーわー言うやつなんてさほっといてええよそれ雑魚キャラやし」

なんか晶哉ってそういうこと言わんタイプって思ってた

人のこと悪く言わんっていうか蔑まんっていうか

なのに俺たちの為にこういってくれる事が嬉しい

小「ははっ」

佐「つーか二卵性でもやっぱ似るんやなーとか思っとったおれって」

小「いーかげんなやつやな」

佐「はぁ？そんな言わんでええやん」

もーなんやねんって小言を言いながらDVDを模索する晶哉が凄く可愛く見えた