空に浮かぶ (ページ40)

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善行ページ40

You

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しばらくしても健くんを見かけるとやっぱり胸がギュッて苦しくなって

それが同情のものなのか、恋情のものなのか区別はついてへんけど

とにかく、声をかけるところからやってみよう。

壁にもたれかかって友達と話している健くんに声をかけようと試みる

＿ってやっぱむり！！！

ちっとも吹っ切れてへんやん！
健くんの嘘つき

「健くんと話してたことなんて幻なんやないかって若干疑い始めてるで、私」

福本「そんなバカな」

健くんとの事は全部幻で出会っていてもいなければ

好きになってもない。健くんの事情も知らへん。

そうやったら平和やった頃の自分に戻れるのに

運命の人がいつか見つけてくれるって夢見とる方が傷つかへん

女1「あれ、今の子って図書室で健とおった子かなー」

通りかかった女の子3人組からそんな言葉が聞こえた

女2「えーほんまー？んー下向いとるからわかへん」

女3「でもそうかも隣におる子、健のお兄ちゃんやもん」

大晴くんも疑問に思って、なんや？と呟いている

運命の人が見つけてくれるなんてある訳ない

この俯いたままの私じゃ誰も見つけてくれへん。

『前より目合うようになったな』

『やって俺と目が合うもん』

私、少し変われたあの時の自分

ちょっと好きやったな

それを教えてくれたんは健くんなのに

「大晴くんちょっといってくる」

健くんが苦しい時話くらい聞ける友達になりたいって

私が言ったんやん