六つの白尾と死にたがりIIl【ワイテルズ】

九十七(夢主過去編) ページ11

でもね、私は凄く嬉しいんだけど、夢主の旧友ちゃんはAちゃんやBちゃんのことを「最低」って言うの。

どうして？って聞いたら、「わかんない？」って。

どういうこと？って言ったら、「…なんでも相談してね」って言われるの。

夢主の旧友ちゃんはいい子だけど少し変わってるよね。

でもそんな夢主の旧友ちゃんと私が仲良くしてるのは理由があって…

夢主の旧友ちゃんの家は、ボシカテイってやつらしい。

お父さんが病気で亡くなっちゃってからお母さんがおかしくなっちゃったって。

夢主の旧友ちゃんに「お父さんが死んだのはお前のせい」って言ったり

叫びながら突然殴ってきたりするんだって。

だから夢主の旧友ちゃんにも、私みたいにたくさんの傷がある。

でも、夢主の旧友ちゃんには私以外の友達がいないみたい。

AちゃんもBちゃんも''一緒に遊ぼう''とはしてたみたいだけど夢主の旧友ちゃん絶対二人と遊ばないの。

変なの、って思うけど夢主の旧友ちゃんはあの二人と遊ぶのは嫌なんだって。

そこが、私と夢主の旧友ちゃんの違う点。

もう一つあるんだけどね。

もう一つは…親に対して反抗するかしまいか。

私は怒られるのが怖いから言うこと全部聞くし殴られたりしても絶対なにも言わないけど

夢主の旧友ちゃんは必死に抵抗するんだって。

「わたしね。いつかママをころすんだ」

「えっ？！」

「だって…わたしはママだいきらいだし、ママはパパにあいたいし。イッセキニチョーじゃん？」

「でもおこられるよ…」

「ころしたらおこるにもおこれないでしょ。だってしぬし」

「あっ、そっか」

九十八(夢主過去編)→←九十六(夢主過去編)

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す