前世の私が両面宿儺と仲良く本に載ってた件２【呪術廻戦】

30話 ページ6

そのあと、元刑事さんは覆面パトカーに乗って行ってしまった。
 ちなみにパーカーは回収された。


　恐る恐る横を見れば心底面倒臭そうなパパ黒の姿が。

 黙って置いていかれるかと思ったが、ひとまずそれは無いらしい。



　数分して「使え」と一言だけ言われて、ぐいっと2つ折り携帯を渡された。
 早くスマホになって欲しいものである。


　それにコレ、渡されただけだと私じゃない他の幼稚園児だったらすぐに理解出来ないぞ。



　遠い目になりつつ親の携帯の番号を入力していく。

 その様子を物珍しそうに見ていたのも薄々気付いてるけど、あえて無視させて貰った。



　通話ボタンを押すとワンコールの内に出てくれた。
 声からして父のようだ。



　『Aか！？ 大丈夫か！？ いま何処にいる！？』
　「無事だよ。今は高そうなビルの前」
　『そうか！！ じゃあそこから近い店の中に入りなさい！ 外にずっと居るのは危険だ！ パパとママはな、直ぐに行きたいけど何でか警察に引き留められててな！！ 今すぐにでも向かうから！！ 待っててなA！！ 必ず行くから！！！」


　
　と、そこで思わず隣を見た。
　頼むから『あちゃー』な顔をしないでくれ。

 両親を足止めした犯人わかっちゃったじゃん。



　言いづらそうに「......秘匿性の高い仕事だったんだ」と言われたが、もはや幼稚園児に対する説明を省いている。

　その方が伝わりやすいんだけど何とも言えない感が拭えないのは何故だ。



　じっと見ていると耳に当てていた携帯を奪われ、勝手に切られた。
　お互い黙り込む時間が出来るも、少し経ってから「上が何か伝えるだろ」と付け足された。


　適当過ぎか！

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