19話 ページ19
苗字固定。
筒井(つつい)
________
男女の台詞で私にとって彼彼女らがどんな存在なのかを悟った。
無償で与えてくれる愛情に戸惑いながらも、なるべく彼彼女ら……いや、両親に応えるようにした。
本来産まれるべき新しい生命を奪ってしまったとは考えない。
記憶があるだけで、私が産まれてきたことは変わらなかったかもしれないからだ。
それに何故生まれてきたかを延々に考えて親不孝をするよりかはマシだろう。
優しそうな人達の元に産まれてよかったけどさ……。
嬉しさよりも羞恥心が勝つ。
今世の名前は『筒井 A』。何の運命か、前世と同じ名前である。
前世にて、独り生きていく為に適当に付けた時とは大違いだ。
親が私の名前を呼ぶ度に、湯たんぽを当てられたみたいにポカポカと心が温まるのもそのおかげかもしれない。
と言ってもやっぱり頬っぺすりすりは嫌だけど。
ある日のことだ。
私は部屋の片隅で見てしまった。
黒光りの光沢を持ち、飛ばなさそうに見えてピョンピョン飛んでくるアレを。
カサカサと高速で走ってきては私達人類の不快を煽るアレを。
もちろんGのことではない。
「あいあー!!(呪霊居るんかーい!)」
どうやら前世に引き続き、今世も呪術廻戦のようです。
あのむず痒い力の正体も薄々と気づいてしまいました。
424人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雪見大福(プロフ) - これからも無理せず頑張ってください楽しみにしてます (2022年8月30日 1時) (レス) @page18 id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
七巳流 - この展開からどうなるんだぁー。楽しみすぎて夜しか眠れない。 (2022年8月28日 21時) (レス) @page16 id: 6bb8b6637d (このIDを非表示/違反報告)
七巳流 - 面白くて好きです!更新は体に気をつけてです! (2022年8月27日 19時) (レス) @page12 id: 6bb8b6637d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:_ | 作成日時:2022年8月24日 22時