LONELY． 【ONE PIECE】

P２８　「変だな」 ページ28

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『！


　――――――――エース！』



「…！A！」



何日ぶりだろうか。

少し久々に見た彼は、相変わらずの雰囲気といつもの服装を保っていた。



「聞いたぞ！お前また他の海賊団のボスを討ち取ったんだって？」


『ああ…うん。

　銃を握っているうちにね、小さい頃に習った色々な知識を思い出してきたの。


　距離感の正確な掴み方とか、命中確率が高い構え方とか……色々』



「へぇ……すげェな。



　ここんところ戦闘が多いし、

　そろそろ懸賞金が付いてもおかしくねェんじゃないか？」



けっ、懸賞金…！

賞金首になってしまうと、頻繁に賞金稼ぎや海兵に命を狙われてしまうと聞いた。


…まぁ、今の実力では懸賞金が付く見込みなんて無いとは思うが。



『いやいやいや、ない。

　そもそも、対海軍はまだ一回も経験してないんだよ…？



　…エースは凄いね。懸賞金５億ベリーて』


「んお、知ってんのか」


『当たり前でしょ！



　…海賊だもの』



私とて、ちゃんとルーキーや有名な海賊、海軍の大将くらいはチェックしている。

確か…父さんはもっと高かったはずだ。



「まァ……なんだ。

　
　お前も雑用要員は卒業だな」


『……うん。







　――――――――エースのおかげ！』



私は笑顔で彼にそう言った。



エースが励ましてくれたから。

エースがそばに居てくれたから。



…私は、変われた。




そんな意味を込めて、ね。




「…！……」


『…どうしたの？』


「ん、ああいや……何でもねェ」




エースはそう言うと、何も言わずに帽子を深くかぶり少し俯いた。


…なんだ、気になるな。





「―――――おおい、A！ちょっと来てくれ!!」


『！あああ分かった！待って！







　…じゃあ、エース。後でね』


「おう」



ちょっとぎこちない返事をした彼を後ろ目に、

私はその場を後にした。




「……」









「(…どうした、おれ)」

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