LONELY． 【ONE PIECE】

P２２　「転機」 ページ22

――――その翌日。


私は自室に戻り、所持品の整理をしていた。



『えーと、確か此処に…………





　……ああ、あった』



タンスの奥深くに押し込められた、古い箱。

取り出して蓋を開ければ、中には一つの拳銃が入っていた。




『……。

　まだ……使えるな』



何年前のものいえど、壊れている気配はない。

…この先何年も持つことが期待できる。





『………』



――――この銃を見るのはは本当に久し振りだ。


年期が入った銃身、ずっしりと安定感のある重み。

勿論の事、殺傷能力も備わっているのだが…



こんな危険なものを、かつての幼き自分は毎日のように持っていたのだ。

此処白ひげ海賊団に入ったその日にはしまいこんでいたのだが…


…それでも少し、信じられない。





『……でも』





――――逃げないとそう決めた。

この銃を持って、戦うことにちゃんと目を向けるんだ。



…それにエースに教えられた通り、

戦えない限りはこの船に乗る価値もないし、父さんにも申し訳ない。



海賊なのに、雑用しか任されないなんて＿＿＿＿






“ﾋｯ………ぁ、すみまッ”


“！ぁあ、ごごごめんなさい……！”




“ったく、これだから弱ェ奴は…”


“戦闘じゃナースよりも弱ェって噂だぜ”





“――――――怖くて戦えねェんだったら引っ込んでろ!!”





『………』



…もう弱虫は






『―――――さようなら』






私は銃を手に取り、服へとしまった。

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