【ONE PIECE】約束【サボ】 (ページ4)

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彼と友達になって四日後。

「おい、A！
今日も来たぞ」

「サボ！」

僕は本を読んでいた手を止める。
そしてサボの分のスペースを空けてやった。

さんきゅ、サボは小さく呟く様に言う。

「さっきまでエースと狩に行ってたんだ。今日は
イノシシ」

「ふぅん…キミ達は元気一杯だねぇ。森の動物が可哀想に思えて来たよ。
まだ向こうにいなくても良かったのかい？今日は随分と早いけど」

「ああ。エースが帰るっつったからな。それに早くAにも会いたかったし。
嫌なら帰るけど」

「別に…嫌って言う訳じゃあ無いけど…」

立ち上がろうとしたサボの袖を弱々しく掴む。
僕はふんっと顔を背けた。

「ははっ…Aは可愛いな！
もうちょっとここに居てやるよ」

「むぅ…サボ、楽しんでいるだろう？」

「ん？何の事だー？」

こいつって奴は…！
無自覚なのかい？

一番タチが悪い奴じゃあ無いか。

「全く…」

「何か言ったか？」

「別に」

この他愛のない会話をする時間が僕は好きだ。
沈黙が続く時も、他の奴なら気まずいがサボなら心地いい。
僕は本をパタンと閉じるとサボに寄り掛かった。

ああ、やはり彼と友達になるべきでは無かったのかも知れない。
ここを出る事が出来なくなるじゃあないか、ばーか。

「どうしたんだ？A」

「…………別に」

でもまだ、後もう少しだけ…
彼の優しさに甘えていたい。