第5話 ページ5
「待て!此処はオレが隣で、」
「いやオレですから。」
「抜け駆けかい、東雲くん?」
『ひえ…っ』
何故こうなったんだ。
中庭で昼食を摂ることになった。
そこで、丁度5人が座れるほどのベンチが空いており、
座ることになった、のだが。
何故か、私の隣の奪い合いが発生した。
いや本当に何故。
『あの……私の隣は、誰でもい、』
「「「「駄目だ/です。」」」」
『何故。』
最早何故しか言えない。
「このままだと埒が明かん。ここはジャンケンで決めるとしよう!」
「おや、司くんにしてはいい案じゃないか。」
「ぜってー隣に座ってやる。」
「悪いが、彰人が相手でも俺は負けない。」
『ええ……っ』
どうやらジャンケンで決まったようだ。
そして、ジャンケンの勝者は…。
「よっしゃ!」
「フフ、さあ食べようじゃないか♪」
彰人くんと類くんでした…!
二人はルンルン気分で私の両隣に座った。
な、なんか距離近い気がするけど気の所為かな?
「くっ…類に負けるとは…明日はオレが隣だからな!」
「やはり彰人に勝てなかった…。」
ああああ冬弥くんしょんぼりしないで……!!
そんなこんなで昼食が始まった。
──って、ん?
"明日は"って言った?
え、明日も私彼らと食べることになる…?
あ、そっか…確かに司くんと冬弥くんは隣に座れなかったからそうなるのか。
って……
『(これじゃ関わってるじゃん…!!)』
関わらないようにするつもりがなんで…。
いやでも明日したら全員隣に座ったことになるから
そうすればもう大丈夫……な、はず。
「…大丈夫かい?具合でも悪いのかい?」
『ひえぁ!?』
突然類くんに顔を覗き込まれて変な声が漏れてしまった。
あんな格好良い顔良い顔で覗き込まれたらびっくりする!(?)
「あ、ちょっと神代センパイ。何Aセンパイに顔近付けてんすか。」
「おや、なんだい東雲くん。もしかして…嫉妬かな?」
「ちげぇよ。いいからセンパイ離れろッ」
『あ、猫被り外れた…』
「あ、」
『あ。』
しまった、つい声に出ちゃった…!
それを聞いた類くんは肩を震わせて笑い堪えてる…。
「…気付いてたんすか、Aセンパイ」
『ま、まぁ…猫被りしてるなぁ、と…。』
「…はぁ。まぁ、Aセンパイですから、いいですケド。」
と、頬を小さく膨らませてパンを口に含む彰人くん。
可愛い。
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作者名:ゆゆ | 作成日時:2024年1月14日 17時