第4話 ページ4
「おお!彰人と冬弥ではないか!」
「…どうも。」
「司先輩に、神代先輩。…其方の方は…?」
彰人くんと冬弥くんが居る…!と少し感動していると、冬弥くんが此方を見て小首を傾げている。
「彼女はAAさん。僕の命の恩人だよ。」
「いやだから大袈裟過ぎではないか??」
『命の恩人ではないけど…AAです、よろしくね』
軽く頭を下げて挨拶をすると、冬弥くんが「神代先輩の命の恩人…!」と何故か感動(?)している。
いや違うよ冬弥くん命の恩人じゃないよ。
なんか類くんも うんうんと相槌打ってるけども。
「初めまして、青柳冬弥といいます。」
「…冬弥の相棒の東雲彰人です、よろしくお願いします、Aセンパイ。」
『かっ…!!』
猫被りボイス+猫被りスマイルに思わず可愛い、と声が出そうになり思わず口元を押えた。
やばい、危なかった、可愛いと言いかけるところだった。
冬弥くんは首は傾げ、彰人くんはちょっと怪訝そうな表情を浮かべている。
「…か…?」
『あ、いや、二人とも格好良い名前だなぁって…!』
「…格好良い名前だなんて、ありがとうございます」
と相変わらず猫被りスマイルを向ける彰人くん。可愛い。
我ながら良い誤魔化しだと思うけど…彰人くん未だにちょっと疑ってそうな気がする…。
「司先輩達はこれから昼食…ですよね、良かったら御一緒にしてもよろしいですか?」
「げっ、おい冬弥…!」
「おお!勿論構わないぞ!!Aさんもそれで構わないか?」
『あ、うん、私は構わないよっ』
彰人くん彰人くん猫被り外れてますよ、と思いつつ、司くんにそう答えたけど…。
これ、彰人くんたちとも関わることになってない…!?
出来ることなら四人が仲良く食べてるところを遠くから眺めたい派なんだけど…。
「フフ、それじゃあ中庭へ行こうか。」
「今日も天気がいいからな!優雅なランチタイムになるぞ!」
「はぁ…今回だけですからね」
そう言って中庭へと向かう私たち。
私は四人の後ろをついていく形で向かっていくことにする。
まあ、今回だけだから…きっとこれ以上関わることないし大丈夫…!!
そんな甘い考えが、ああなる事は、
私はまだ知らない。
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作者名:ゆゆ | 作成日時:2024年1月14日 17時