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暑い中 ページ3
一週間、なんの音沙汰もない
LINEのトーク画面を見ては何度も考えた
消してしまおうか、いっそのこと
私の世界には玲於という人は存在しなかった
あれはただの夢で現実じゃない
けどそう無理矢理思い込ませようとしても消えてはくれなかった
それどころか思い出して苦しくなるばかり
「会いたいです、玲於くん……」
誰もいない部屋に私のひとり言が寂しくこだまする
私の本当の気持ちを伝えたらどんな顔するんだろう
どんな反応をしてどんな気持ちにさせてしまうんだろう
会えなくなるかもしれない
それでもいい、もう一度会いたい
たとえこれが最後だとしても
中目黒、事務所の裏の道
いつもの待ち合わせ場所
ここに来るだけでも玲於くんを思い出す
待てど待てど探している影が現れることなんてない
夏に入って気温も上がっている
それに今はお昼だからピークといってもいいくらい
暑くなってだんだん立ってるのも辛くなってついに視界が暗くなった
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作者名：カステラ | 作成日時：2018年7月23日 22時
