二人の喧嘩 ページ17
隼「お待たせ」
指定されたお店で座って待っていると
隼くんが来た
いつもは玲於くんを待っているから他の人だと変な気分
それから昨日の出来事を話した
言ってるときでさえも思い出して泣きそうになる
それを堪えるのが必死になって
声が震える
隼「もういいよ、わかったから。泣いてもいいんだよ」
優しい声が耳にすっと入ってきた
その途端なにかが私の中で壊れた
「うっ……ふえっ……」
隼「よく頑張ったね、思いきり泣きな」
泣いてる間隼くんは私の隣にきて
背中をさすったり頭を撫でてくれた
周りの人がちらちら見てるのも気にせずに
玲於「なにしてんの」
どれだけ泣いていたのかわからないけど
突然聞こえてきた声で
我に返った
隼「玲於……なんでここに」
玲於「それはこっちのセリフ、それより俺の質問に答えて」
「はや、とくんと、食事してて」
玲於「誰の断り入れてやってんの？なに勝手に」
隼「Aちゃんは別に玲於のものでもなんでもないでしょ、許しなんて得る必要ない」
玲於「人の彼女泣かせといて言うセリフかよ、それ」
二人の口調が段々荒々しくなってくる
止めなきゃ、わかってるのに声が出ない
目の前にいる玲於くんが私の知らない人みたいで怖い
隼「恋愛より友情を優先する玲於ならAちゃん俺に譲れる？」
玲於「は？今それ関係ねぇだろ。それにAは俺の彼女で」
隼「偽者のね！そうやって嘘ついていつまでAちゃんを縛りつけるつもり？」
とうとう玲於くんのほうは何も言わなくなった
それを見て隼くんは私の腕を掴み、行こうとお店を出る
私は棒立ちする玲於くんをちらちら見ることしかできなかった
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作者名：カステラ | 作成日時：2018年7月23日 22時
