８話 ページ9
___
「それは お前…その紙を持つ者に 名を呼ばれ命令をうけると、逆らうことは
出来ないと言われている。つまり、多くの妖怪を統べる事が出来るのだ」
「これが そんな、たいそうなものなのか？」
友人帳を適当に捲る 少女。
その行動に、ニャンコ先生は 怒鳴った。
「わっ バカ、ぞんざいには 扱うな！その紙を燃やすと、その妖怪も同じ目に
あうと言われている。だからこそ、ここら一帯の妖怪は 夏目レイコを探し回っているのだ。
お前、危ないぞ」
「……………」
─── ごめんください。
そんな声が聞こえて、少女は 返事をしながら 玄関に駆ける。
こちらを 覗いている一人の女性。
「何か 用でも？家の者を呼んできましょうか」
「ああ、やはり。帰ってきたね、レイコ」
口角を上げると 女性─── もとい妖怪は 少女を襲う。
その攻撃を さっと避けると、壁に ぶつかった妖怪を見て 目を見開く。
こちらに身体を向けた 妖怪は 何か呟いているようだ。
「…ジンチョウ、かえせ 名前を…ユウジンチョウ、ユウジンチョウ」
「ごめんください」
「…！！」
びくり、少女は 小さく肩を揺らす。
これは─── 先程の妖怪達か。
二匹の 妖怪の手から逃れ、何とか少女は 外に出る。
____
__
後ろを振り向くと、二匹の妖怪は 付いて来ているようだった。
どこに行こうか 迷っているとき背中に重みが。
何とか 倒れそうになったのを堪えて、ニャンコ先生に文句を言う。
「どこへ行く気だ」
「ニャンコ先生！重いぞ」
そこの茂みに入れ、そう言われたので 急いで 茂みに隠れる。
心臓辺りに手を置いて 息を整えた。
____
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 42人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
霊歌 - 続き、楽しみです！最近の天気、どう思いますか？雨が降ったり、台風がきたり・・・ (2017年10月22日 21時) (
レス) id: 58be3fa0de (このIDを非表示/違反報告)
油冷 - 霊歌さん» ありがとうございます！ (2017年10月17日 20時) (レス) id: 79151c8825 (このIDを非表示/違反報告)
霊歌 - 大丈夫です！それまで楽しみにしてます！！ (2017年10月12日 12時) (レス) id: 58be3fa0de (このIDを非表示/違反報告)
油冷 - 霊歌さん» ちょっとずつの更新になりますがね。気長に待っていてもらえると嬉しいです。 (2017年10月11日 21時) (レス) id: 79151c8825 (このIDを非表示/違反報告)
霊歌 - そうですか・・・続き、楽しみにしてます！！ヒロインの過去、凄く気になります！！ (2017年10月8日 23時) (レス) id: 58be3fa0de (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：油冷 | 作成日時：2017年4月22日 18時
