検索窓
今日:22 hit、昨日:45 hit、合計:13,189 hit

ページ23

予想その1。飲みが入った。
顔の広い彼女ならありうるが、それにしては文面が簡素過ぎる。却下。


予想その2。急激に気分が萎えた。
これまた有り得る話だが、彼女の事だ。どうせ俺を呼びつけることは変わらない。そのまま飲みにでも連れ回される方が考えるに易い。支払いをするのは俺だが。


予想その3。ほかのセフ レが先にきた。
…妥当。


頬を吹き付ける風で我に返る。俺はドアノブに手をかけたまま、ずっと静止してしまっていたようだった。吐く息が冷たい。このままでは体調を崩してしまうだろう。行き場を失った鍵はそのまま鞄に仕舞われ、俺の体も家へと仕舞われていった。


彼女は実に効率主義だ。
満たしたい時すぐ満たせるよう、環境を整えているのは当然のこと。先に連絡していた他の男が家に到着したのだ。ただ、それだけ。


靴も脱がず、狭い玄関に腰を下ろした。メッセージ画面を眺めても、もう何も知らせてはくれない。


「今頃…」


そう想像をしようとして、止めた。根拠の無い推量は何も生産しない。時間の無駄である。急遽入った予定が無くなった。1時間前の状態に戻っただけだ。なにをそこまで思い悩む必要がある。なにを。

・→←sm/今来むと



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (21 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
90人がお気に入り
設定タグ:wt , 短編集
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:えん | 作成日時:2023年9月26日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。