with you 【Kazuma.k】

アリーナツアー初日 ページ38

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とうとう彼らはアリーナツアー初日に向けて静岡の地へ旅立っていった。

当日は、永遠の別れなわけじゃないのに、朝早くにみんなを起こして軽食を作ってってしてる時間が、なんだかすごく寂しかったのを覚えている。
でも、出発直前までいつも通りワイワイガヤガヤしてて
(やましょーさんは笑顔で半ギレだったけど)みんならしくてなんだかホッとした。

みんなも永遠の別れかってぐらいに惜しみながら出て行ったけど(最終的にやましょーさんに足蹴にされていた)、そう感じていたのが私だけじゃなかったこと、ちょっとだけ嬉しかった。




あれから2、3日経って自分でも分かってはいたが私は割と普通に生活をしていた。


初日は一度自分の家に荷物を取りに行った。
(結局あの母から律儀に送られてくるわけがなかった。自分で発送である)

はずだったのに、たまたま休みだったらしい母に連れられ噂の社長さんに会いに本社へ行った。

流石の私でもその存在を知っている。
かの有名なHIROさんは見た目の割に気さくで優しい方で、他愛もない話から事務的な話まで、話し始めたら止まらなくって割と長居してしまった。
HIROさんに会ってすぐは、私本当にやべえところに足を踏み入れたんだなと改めて思ったけど、彼の人柄のお陰かすぐにそんな気持ちを忘れられた。
終始THE RAMPAGEの様子を気にかけるHIROさんは社長さんというよりみんなのお父さんみたいな感じがして、すごく好感が持てた。
私も触発されて、彼の大事な息子達を預かっているような気持ちになって、更に今後のやりがいができた気がする。



ちなみに母と本当に親しそうにしている様子には、違和感しかなかったけど、まあ私の母である。
今更不思議に思う方が面倒だ。





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