with you 【Kazuma.k】

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えーと…、芸能人だと同居人に対してもああいう対応になっちゃう感じなの…？


昨晩の、どこか雰囲気が違って勝手に心に距離を感じていたことが最後の彼との記憶だったこともあり、そのギャップについていけない。
もはや、優し過ぎて何かを企んでいるんじゃないかとすら思う。
…私、なんかしたかな？


気を取り直して近くに置いてあったスマホをみると時刻は20時頃を指していた。
壱馬くんもいたし、時間的にもみんなもう帰ってきているだろうな。
予想ではあるが大体の様子は分かったし、不用意にリビングには行かない方がいいだろう。
移してしまうかもしれないし。


あの様子だとまた壱馬くんはやってきそうだったので、とりあえずマスクしよ…と思ってベッドから出た時に、違和感。

ん？私最後の記憶リビングだよね？え？？


そこからの思考は一瞬だった。
頭の回転の速さを自負するやましょーさんもびっくりのレベルであろう。知らんけど。

リビング、寝落ち、ダル着、すっぴん、髪ボサボサ。is 死

終わった…。
せっかくズボラな自分をそれなりに隠して生きてきたのにその努力も虚しく、遂にみんなに晒されたってことだよね…？

すっぴんもダル着も一応見られないよう気にしてきたのに。
相手は芸能人だから流石に見せられないかなと思って。


それに、私誰かにここまで運ばれたってことだよね。死にたい、無理すぎる。


最近は時間さえ違えどみんなのご飯と同じメニューで余り物を食べてきたし、母と2人暮らしの時より確実に良いものを食べているのは間違いない。
その分だけふくよかになっているのも間違いないはずである。
芸能人様に、なんてことを…。

1人で後悔と羞恥のループに飲み込まれていると、
不意に肩をがっと掴まれて無理やり意識を戻される。





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