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そして衝撃の一言。
「あんたの春休みの間の長期バイト引き受けてきたから」
「は？」
これには流石の自宅警備員も驚きでスマホから顔を上げる。
「知り合いのコネで」
そう一言続ける母は、私の反応をまるでなかったかのように流し一枚の紙をひらひらと私の元へ落としてきた。
そこには確かに私の春休み期間と合致した頃合いでの募集が記載されている。
しかもほぼ始まりから終わりまでのフル期間。
その後に職務内容のようなものが堅苦しくつらつらと書かれていた。
私がその詳細に目を通す前に母は言う。
「金はいいし3食出るしこんなとこでずっと腐ってるくらいなら外の世界でも見てきな」
「まって、3食ってなに？え？」
嫌な予感しかしない。
ただの長期アルバイトは3食も現場で食べるほど働かないはずである。
「住み込み」
一言。
なんの問題もないだろうとでも言いたげな表情で、そう言う母にはさすがに開いた口が塞がらなかった。
おいおいおい、嘘だろ。
たかが2ヶ月、されど2ヶ月。
こんなにあっけらかんと娘を追い出す母親がいて良いと言うのか。
私が何か言葉を発することもできないうちに、母はいそいそと荷物をまとめ玄関へと向かう。
思わず私もその後を追いかけて母を問い詰めようとするも、いつものピンヒールを履いた母は玄関の扉を開けたところで振り返って、必要最低限の言葉だけを寄越してきた。
「私が帰ってくるまでに2ヶ月分の荷物まとめときな、出発は明日の朝」
「いやちょっまっ」
「わかったね？」
「…あい」
ばたん、とあっけなく扉は閉まり、定刻ぴったりに今日も母は軽やかに出勤していった。
嘘でしょ母上…
なんだかんだで女手ひとつで育ててくださった母の言うことが絶対な私は、なんの文句も言えずに結局受け入れてしまった。
これが、この日の出来事が私の運命を変えることになる。
後にこう私自身は振り返るわけだけれども、そんなことは今の私が知るわけもなく。
この時の私の頭をしめることはせいぜい、新しい下着買うべきかなあなんてお気楽すぎる悩みだけだった。
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ナイロン(プロフ) - はじめまして！お話楽しく読ませて頂いています！最近RAMPAGEを好きになったばかりで作者さんの仰っていた占ツクに作品が少ない理由を知らないのですが、教えていただけませんか…？ (2019年11月19日 15時) (
レス) id: 0dbb836090 (このIDを非表示/違反報告)
も。(プロフ) - 紗綾さん» はじめまして〜！ご指摘ありがとうございます！実は今は読みやすさ重視で行間開けて書くようになったりしているのですが、何卒はじめの方の話にまで修正の手が回っていなくて…すみません。時間のある時に修正させて頂きますね！ (2019年6月1日 13時) (レス) id: db66c21382 (このIDを非表示/違反報告)
紗綾 - はじめまして(*^^*) いきなりすみません...。 物語読んでいて思ったのですが...。 0-2のここの台詞が被ってるから行間隔が詰まっているのでしょうか？ 「暇でしょ」 「…まあそうともいうけど」 行間隔が詰まっていると読みにくいので あけてはどうでしょうか？ (2019年5月28日 17時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
はる子(プロフ) - ゆあさん» ありがとうございます（ ; ; ）なるべくできるよう頑張りますね！ (2019年3月13日 10時) (レス) id: d6e6231860 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ - 更新待ってます (2019年3月13日 3時) (レス) id: 0eaf3d3c12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：も。 | 作成日時：2019年2月21日 12時
