曲の中には物語が【WT】

インビジブル(シャケ×ぶる) ページ39

-シャークん-
…何故かは知らないんだが俺、透明人間になってる？

俺にはぶるーくという彼氏がいたのに…

サヨナラも言えずに透明になった…


原因はわかんない。

まあしょうがないか…

あの、現実から逃れられるんだから…

俺は、学校で虐めをうけている。

だから、嬉しいもんだよ。

とりあえず、学校に行くか。

透明になっても行った方がいいだろう。


声が届かない。

聞きたくなかった陰口が聞こえてきた。

あぁ、俺が休み扱いされたら、こんな感じになるんだ。

ぶるーくは、いつもよりも少し暗かったなんでだろう？







俺が透明になって3日が経った。

ぶるーくは告白された女の子と付き合った。

俺の目に焼き付いた。

あのキスシーン。

俺は透明だから、配慮をすることもできない。

俺がいるというのに、ぶるーくは他の奴と付き合った。

ぶるーくも俺を見捨てんのかな。

あぁ、もうやめて。

頭が痛くなってくる…


シャ「大嫌いな俺が見えてますか？」

俺はぶるーくに聞いてみる。

声は届かない。

無視、してんのかな？

知らん顔される。

俺はまだ好きなのに、好きな相手に知らん顔されるの、結構辛いな。

俺の大切な仲間にも聞いてみるが声はやっぱり届かない。

俺は透明人間。

誰からも見えないのって、反応がないのって、凄く苦しい。


な「ねぇねぇ、どっか行こー」

シャ「ゲーセンは？」

きり「カラオケいかね？」

きん「いいねぇ！」

ぶ「何歌おっかな〜♪」

スマ「楽しみ〜」

…やっぱり届かない。


皆は、世界一無害で尚且つ傍若無人なゴミにはなれただろう。

そこに俺がいないこと、誰も気づいちゃいないでしょ？

そもそもいないのが当たり前だったね。



シャ「大嫌いな俺を覚えていますか？」

ぶるーくにまた、聞いてみた。

…やっぱり返事は返ってこない。

知らん顔して楽しく生きるのはやめてくれない？

すぐに怒る悪いクセ、今直しても意味ないじゃん。

シャ「大嫌いな俺が張り裂けてルンパッパ」

届かない戯れ言。

「ねぇ、前、彼女居たんでしょ？どんな人だったのぉ？」

ぶ「んー？えっと、ね、あんまり良い人、じゃ、なかった、よ。嫌い、だった」

内緒の悪口をありがとう。

「ぶるーく？大丈夫？泣いてるじゃん」

シャ「大嫌いな俺をどうか忘れないで」

ごめんね。俺のこと嫌いだけど、隣に座らせて。

な「あれ、ぶるーくじゃん。どうしたの？」

きん「大丈夫か？泣いてるじゃん」

ス「なんかあったのか？」

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