曲の中には物語が【WT】

悪ノ娘(なか) ページ15

悪逆非道の王国の頂点に君臨するは、齢17のなかむ様。

絢爛豪華な調度品。

顔のよく似た召使。

愛馬の名前はジョセフィーヌ。

全てが全て王様の物。

な「お金が足りなくなったって？愚民どもから搾り取れ！俺に逆らう奴がいるんなら、粛清してしまえ！！さあ、跪け！」


悪の華とはこの人を言うのだろう。

周りの哀れな人達は、王様の養分となり朽ちていく。

暴君王様が恋するは、海の向こうの『きんとき』と言う人。

だけども、彼は隣国の『シャークん』と言う人に一目惚れ。

嫉妬に狂った王様。

ある日きりやんという大臣を呼び出して、静かな声で言いました。

な「緑の国を滅ぼしてよ！」

幾多の家が焼き払われ、幾多の命が消えていく。

苦しむ人々の嘆きは、王様には届かない…

な「おやつの時間だ！」

悪の華。

可憐に咲く。

とても美しい花なのに、棘が多すぎて触れない。






悪の王様を倒すべく、遂に人々は立ち上がる。

その人々を率いるは、『ぶるーく』と言う剣士。

つもりに積もったその怒り。

国全体を包み込んだ。

ぶ「長年の戦で疲れた兵士たちなど敵ではない」

遂に王宮は囲まれて、きりやん達も逃げ出した。

幼稚で可憐な王様は、遂に捕らえられた。

な「この…無礼者！！」

悪の華。

可憐に咲く。

悲しげな彩りで。

彼女のための楽園だったものは脆くも儚く朽ちていく。

王様は遂に処刑されることになった。

処刑の時間は午後３時。

鐘が鳴る時間。

王様と呼ばれたその人は、1人牢屋で何を思う？

遂に処刑の時間がやってきて、終わりを告げる鐘が鳴る。

民衆などには目もくれず、王様はこう言った。

な「おやつの時間だ！」

悪の華。

可憐に散る。

鮮やかな彩りで。

のちの人々はこう語る。

ス「嗚呼、彼はまさに悪の花だ」

人柱アリス(シャケ×きん×スマ×なか×ぶる)→←月と狼　リメイク後(シャケ×なか)

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