* ページ33
「ごめん、ごめんね岸くんっ」
かすかに紫耀のかすれた声が
聞こえた気がした。
顔をあげると真っ白な部屋に
溶け込むように立っている紫耀。
紫耀が謝んなよ!
俺らが悪いんだから。
そう声をかけても聞こえてないのか
紫耀は眉を下げて謝ってばっかで。
その身体に触れて確かめたくても
なぜか今以上には近づけない。
手を伸ばしても届かない。
なんで?
俺がもがいてるのも見えてないのか
一方的に謝られてるだけで
すっげー胸が苦しくなる。
なんでだよ!
「「やめて…!!」」
自分の声と紫耀の声が重なって
それでうたた寝してたことに気づいた。
「紫耀っ! 大丈夫か!?」
しゃくりあげながら
可哀想なくらいぼろぼろ泣いてて
呼吸まで乱れてくるから
たまらず抱きしめる。
俺の背中に回った手が震えてて
紫耀が倒れたときのことを思い出すけど
違うのはちゃんと話できるってこと。
途切れ途切れに教えてくれたのは
紫耀も夢を見てたらしい。
透明のカプセル?みたいなのに
閉じ込められて、
動けなくて、怖くて、
俺らの姿が見えたから
助けを求めたら
名前を呼んでも叫んでも
振り向いてくれなかった、って。
けど、俺ら紫耀の体調不良に
ぜんぜん気づけなかったから
夢の中と同じようなことしてるよな、
128人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
にゃあ(プロフ) - てんてんさん» てんてんさま、初めまして。そしてお返事が大変遅くなり失礼いたしました。こちらこそいつも拝読していますので、驚きと嬉しさとでドキドキしています。てんてんさまの大ファンなので恐縮ですが、これからもどうぞよろしくお願い致します…! (2019年10月7日 21時) (レス) id: 5050b70ae7 (このIDを非表示/違反報告)
てんてん(プロフ) - はじめまして。にゃあ様のお話しが大好きで、しばらく更新がなく淋しく思っていました。また、お話しを読むことが出来て嬉しいです。体調に気をつけてくださいね。 (2019年9月7日 23時) (レス) id: 7a36d608b5 (このIDを非表示/違反報告)
にゃあ(プロフ) - みゆさん» みゆさん、こんにちは。オチもないし無駄に長いしで、お蔵入り候補だったので、そういってもらえると有難いです。紫耀くんは良い意味で人間離れしていて、ドキドキしちゃいますね。お仲間がいて嬉しかったです〜(*´`) (2019年6月5日 17時) (レス) id: 5050b70ae7 (このIDを非表示/違反報告)
にゃあ(プロフ) - かなとさん» かなとさま、初めまして。ご忠告ありがとうございました。至らず申し訳ないです。 (2019年6月5日 17時) (レス) id: 5050b70ae7 (このIDを非表示/違反報告)
みゆ(プロフ) - にゃあさん» 最新話読みました〜!ふんわり優しい雰囲気がきしひらにも合ってて、楽しんで読ませていただきました。すべてに愛されてそう、めっちゃ分かります!何かに連れ去られてしまいそうな雰囲気ありますよね!そこが好きなんですけど!(ノ≧∇≦)ノ (2019年6月5日 15時) (レス) id: 079dd3e097 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:にゃあ | 作成日時:2018年11月5日 14時