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翔「……」
長い時間も過ぎ去り
疲れた体を引き摺りながら部屋に戻る。
襖を開けようとした手が止まったのは
その向こうで微かに三味線の音と歌声が聞こえたからだ。
彼が口ずさむ歌を俺は知っていた。
今時……誰も知らないであろう昔の歌。
翔「……」
透き通った声が紡ぐ
届かない恋情の歌はあまりに切なく。
そして俺の心を締め付ける。
深く息を吐き襖を開ければいつもと同じ位置でつまらなそうに窓の外を見る横顔があった。
智「おかえり」
翔「……」
細く長い指が弦を爪弾き、夜に三味線の艶めいた音が響く。
翔「大野さんは」
智「うん？」
バサ……と音を立てて着物が俺の肩から落ちる。
翔「誰かを愛したこと、ある？」
なんでこんな馬鹿な質問をしたのだろうと思っても遅い。
ああ、夜は
こんなにも静かなものだったっけ……。
遊ぶように弦を弾いていた指が止まり、彼の瞳が俺を捉えると時が止まったような感覚に包まれた。
智「ないよ」
その口元は三日月のように薄い弧を描いて。
深く、深く、俺の心を抉る。
智「俺にそんな心はない」
心を奪われたら最後。
ああ……本当にその通りだ。
翔「ん、だよね」
気付かぬうちに大きくなり過ぎた想いが焼けて
息が出来ないほど、胸が苦しい。
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やよい(プロフ) - お願いばかりして、図々しくて、本当に申し訳ありません(^_^;) (2023年3月23日 9時) (
レス) id: 42b4863f07 (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - パスワード保護されているturquoiseですが、以前、パスワードを教えてもらって、他の保護されている作品は読めるのですが、turquoiseだけ読めません。パスワードを教えて頂けますでしょうか？ (2023年3月23日 9時) (レス) id: 42b4863f07 (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - 「雨を待つ花」のRinさんのつぶやきを読みました。 私としては結末がぜひ知りたいので、お話の更新ではなく、説明文が読みたいです。 お忙しいでしょうが、お願いします！ (2023年3月23日 8時) (レス) @page18 id: 42b4863f07 (このIDを非表示/違反報告)
Rin(プロフ) - きよさん» きよさん、ご覧いただきありがとうございます！愛する人を失った人、そして他の人を愛する人を愛してしまった人。相葉さんの登場でまた更に交差する展開でした。次は誰のお話になるのか、楽しみにしていただけたら嬉しいです！ (2020年4月19日 13時) (レス) id: c4f42edc6e (このIDを非表示/違反報告)
Rin(プロフ) - mmさん» mmさん、お久しぶりです〜！久々すぎる更新でした。。また次の更新でお会いしましょう！！ (2020年4月19日 13時) (レス) id: c4f42edc6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Rin
| 作成日時：2018年9月9日 2時
