第105話 "半年ぶり" ページ8
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「う…うぅ…ん。んあ？」
エースが目覚めると、そこは豪華な内装の部屋の中だった。毛布を掛けられ、ベッドで寝かしつけられていたようだ。ここは、どこだ。すると、傍らのいすがわずかに動く。
「エース！起きた？」
「A…？ここは、どこだ？今の時間は…？」
「えっと、ここは私の部屋で、今の時間はもう夜、宴が始まってるよ。エースにかけた私の能力が効き目抜群過ぎたみたいで、エース今の今までずっと爆睡してたんだよ。一回夢の中に入って起こそうとしたんだけど、エース、夢も見ないくらい熟睡してたみたいで…。自然に起きるのを待ってたところ。」
部屋の唯一の出入り口である扉の向こうは、大宴会場らしく、白ひげ海賊団のみんなの笑い声やどんちゃん騒ぎが聞こえる。窓から月明かりが漏れていることから、本当に夜になってしまったようだ。エースが大会に出場していたときはまだ午前中だったから、10時間くらい眠っていたのか。
「眠っていただけだから、体はなんともないはずだよ。宴、参加するでしょ？行こっか。」
椅子から立ち上がると、エースの手を引いて扉へ向かおうとするA。その細腕を逆に引っ張り返して、Aの身体を引き寄せる。
「えっ？ちょっ…。」
「宴に参加するのは、もう少し後でいい。せっかく二人っきりなんだ。もう少しこのままでも問題ないだろ。」
思いがけないエースの行動に、すこしパニックになるA。だが、抱きしめられた腕の力強さ、胸の中の温かさ、鼓動、匂いがAを安心させる。
半年ぶりの、愛する者の存在をかみしめる。
時間にして、それはとても短いものだったが、とてつもない幸福感に包まれているのを感じた。
「…エース、今は白ひげ海賊団なんだね。」
「あぁ、いろいろあったんだ。でも、今の状況に何も文句はねぇんだ。俺はいま、親父を海賊王にしたいと思ってる。意外か…？」
「うーん…、出会ったときエースは海賊王を目指しているってより、その名声や地位を手に入れたいって印象だった。だから、それに代わるものを手に入れたんだなって思うよ。」
Aの言葉は、まさにエースの内心を見透かしたかのように的中していた。エースは自分の居場所とその存在意義を探していたのだ。
「やっぱり、Aはすげぇよ。」
正面から自分を肯定するAの存在に感謝し、エースは目の前の恋人に熱いキスを落とした。
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あむさぎ(プロフ) - 撫子さん» コメントありがとうございます！！とっても嬉しい言葉を頂けて…はい！がんばります！！ (2021年1月27日 23時) (
レス) id: b3e4a8557d (このIDを非表示/違反報告)
撫子(プロフ) - 早く続きが読みたくなりました。応援してます。頑張って下さい。 (2021年1月25日 23時) (レス) id: c1d82146a2 (このIDを非表示/違反報告)
あむさぎ(プロフ) - かなでさん» コメントありがとうございます！イスカ登場させたいと考えていたので無事に登場出来て良かったです！はい！頑張ります！ (2021年1月25日 18時) (レス) id: b3e4a8557d (このIDを非表示/違反報告)
かなで - イスカ大好きなので、登場する小生があってめっちゃ嬉しいです！これからも頑張って下さい！ (2021年1月24日 9時) (レス) id: dda8ded754 (このIDを非表示/違反報告)
あむさぎ(プロフ) - ノノさん» そうなりますね！ちょっとワクワクします！大学の課題で手いっぱいでなかなか更新できてませんでしたがすこしずつ書き始めます！ (2020年6月18日 11時) (レス) id: b3e4a8557d (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2020年5月30日 16時
