第137話 "別行動開始" ページ41
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「後、探してない部屋はここと、ここ。」
Aは船内の地図を床に広げ、二か所に丸を付ける。そこには資料室と保管室と書かれている。イスカは覗き込むと落胆の声をもらす。
「はぁ、この二部屋は上官が鍵を管理していてるぞ。どうやって入れば…。」
イスカがそう言ってAの顔を見上げると、Aは顔の横で鈍色の鍵ぷらぷらとしている。
「さっき会った男が、鍵を管理している上官だったみたい。私って結構手癖が悪いの。」
「まったく…。まぁ、あとできちんとお返しすれば問題ないだろう。早速この調べにいこう。」
歩き出そうとしたイスカの背中をAが押す。イスカは少しよろけながらちょうど右へつづく廊下へ倒れこむ。文句を言おう廊下から顔を出したイスカに対しAは唇に人差し指をあて静かにするようジェスチャーする。
「おい、そこのお前！…うん？一人か？もう一人いたように見えたんだが…。」
Aの後方から一人の海兵が歩いてくる。Aはその気配に気づきとっさにイスカを見えない位置に突き飛ばしたのだ。イスカもそのことを察して見つからないように顔をひっこめる。
「まぁいい。手が空いてるならこっちを手伝ってくれ。」
「はい！」
素直に従ってついていくAの後ろ姿を、イスカがどうしていいのかわからずに見つめていると、自分のポケットに先ほどまではなかった重みがあることに気が付く。
「A、いつのまに鍵を入れたんだ…？」
イスカは手のひらに載っている鍵を握りしめ、資料室へと向かう。
Aは、イスカの足音が遠ざかっていくのを聞き届けると、とりあえずふぅと息をつく。足音が向かった先にあるのは資料室だろう。実は、イスカに言いそびれてしまったがAが拝借できたのは資料室の鍵で、保管室の鍵はまだ手に入れられていないのだ。
おそらく、資料室はそれなりに多くの人がしようするため、そこまで階級の高そうではないあの海兵も鍵をもっていたのだろう。だが、保管室となると、名前からしてなかなか重要な部屋だと予想できる。鍵を持っているのもかなり上官の者だろう。
「まずは、鍵をもっている人物を引き当てないと…。」
「お前、何をぶつぶついっているんだ？」
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あむさぎ(プロフ) - 撫子さん» コメントありがとうございます！！とっても嬉しい言葉を頂けて…はい！がんばります！！ (2021年1月27日 23時) (
レス) id: b3e4a8557d (このIDを非表示/違反報告)
撫子(プロフ) - 早く続きが読みたくなりました。応援してます。頑張って下さい。 (2021年1月25日 23時) (レス) id: c1d82146a2 (このIDを非表示/違反報告)
あむさぎ(プロフ) - かなでさん» コメントありがとうございます！イスカ登場させたいと考えていたので無事に登場出来て良かったです！はい！頑張ります！ (2021年1月25日 18時) (レス) id: b3e4a8557d (このIDを非表示/違反報告)
かなで - イスカ大好きなので、登場する小生があってめっちゃ嬉しいです！これからも頑張って下さい！ (2021年1月24日 9時) (レス) id: dda8ded754 (このIDを非表示/違反報告)
あむさぎ(プロフ) - ノノさん» そうなりますね！ちょっとワクワクします！大学の課題で手いっぱいでなかなか更新できてませんでしたがすこしずつ書き始めます！ (2020年6月18日 11時) (レス) id: b3e4a8557d (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2020年5月30日 16時
