自分を許せない ページ33
若者の間でそこそこ人気のある番組、【今からガチ恋♡始めます】という恋愛リアリティショーが炎上した。
一番人気だった鷲見ゆきを、黒川あかねが叩いて怪我を負わせてしまったシーンがオンエアされてしまったからだ。
SNSでは黒川あかねを誹謗中傷する呟きで溢れた。
Aがそのシーンを視聴した日は、ちょうどあかね抜きで【今ガチ】を収録している日だった。
さてどうしようかと思っていたところで、弟子から電話がかかった。
「もしもし」
〈Aさん、私、いま、どうしたらいいかわからなくて〉
「……外に出てきてくれ」
〈え？〉
「ちょうど今、きみ達が撮影している学校に着いた。許可を得ていないから入れない。きみが来た方が早い」
電話だけで対応することも可能だった。
しかしそれをしなかったのは、ゆきのためか。
それとも、十数年前の後悔を掘り返さないためか。
すぐに姿を現したゆきの表情には、Aの予想と少し違って迷いこそあれど明るさがあった。
しかし、目元が少し赤かった。
「Aさん、あかねが…私が余計なことしなければ、あかねは」
「それは違う」
ゆきの言葉を遮った。
オンエアされていないところであかねとゆきの間に何があったかは知らないが、あかねの炎上はゆきのせいではないことだけは断言できる。
「“余計なこと”は何？」
「私があかねにネイルして、発破かけたの」
ゆきがあかねを煽るようなことを言わなければ、あかねはゆきを叩かなかったかもしれない。
ネイルをしていなければ、傷はできなかったかもしれない。
だが、これは全て仮定の話だ。
「何のためにそうしたんだ？それは本当に“余計なこと”だったのか」
「あかねがもっと目立ってほしくて、張り合ってほしかったから」
ゆきの気持ちは痛いほどよくわかる。
何故なら、かつてAがアイに対して思っていたこととやっていたことが全く同じだからだ。
だがその気持ちは届かず、身勝手な部外者によって相手は死んだ。
Aが今できることは、ゆきが自責の念に押し潰されないようにすることだ。
(でも、鷲見は思ったより顔色が良い。共演者の誰かが一緒にいたからか)
Aの考えは当たっていた。
あかねの炎上でゆきが落ち込んでいたところを、共演者の熊野ノブユキが励まして元気付けた。
おかげでゆきは多少の元気は取り戻したが、それでも今後がわからなくてAに助けを求めたのだ。
これはネタじゃないからこそ許せない→←好きなタイプは？相手は？
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HANON(プロフ) - ふぉん鴉さん» ありがとうございます！魔女ちゃんのお相手は誰になるんでしょう… (10月21日 22時) (
レス) @page15 id: 42f4c6aba7 (このIDを非表示/違反報告)
ふぉん鴉(プロフ) - 更新ありがとうございます！！作者さんの立ち位置が自分と似過ぎていて滅茶苦茶分かる！と思いました、丸。 (10月16日 22時) (レス) @page13 id: e0721d2717 (このIDを非表示/違反報告)
HANON(プロフ) - ふぉん鴉さん» 神作なんて光栄です！頑張ります。ふぉん鴉さんコメントありがとうございました。 (7月23日 12時) (レス) id: 42f4c6aba7 (このIDを非表示/違反報告)
ふぉん鴉(プロフ) - 自分の中での神作有難うございます｡ﾟ( ﾟஇωஇﾟ)ﾟ｡これからも頑張ってください！応援してます(oˆ罒ˆo) (7月23日 6時) (レス) id: ecacc3dc55 (このIDを非表示/違反報告)
HANON(プロフ) - らーさん» 頑張ります。らーさんコメントありがとうございました。 (7月22日 16時) (レス) id: 42f4c6aba7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：HANON | 作成日時：2023年7月16日 1時
