ルビーを隠したこの瞼 ページ14
「Aさーん！入っていいですか？」
「どうぞ」
撮影が終わり、帰り支度も済ませたアイとアクア、ルビーはAの楽屋に寄った。
ルビーの憧れていた“楽屋挨拶”である。
Aも帰り支度をほとんど済ませていたのか、帽子やバッグは彼女の手元にあった。
「その子達があの双子か。21万RTされたやつ見たぞ。大きくなったな」
「認知されてた…！あのっ私ルビーです！大ファンです！サインください！」
「いいよ」
慣れた手つきでバッグから自分の名刺を取り出し、楽屋の机に置かれていたペンでさらさらと書き綴る。
【ルビーちゃんへ A】
自分の名前は筆記体の英字で書かれたサインがルビーの手に渡る。
ついでに握手もしてくれて、ルビーの六芒星の瞳がかつてないほど輝いていた。
赤い六芒星の瞳に向けていたAの視線が、青い六芒星の瞳に移る。
「きみは？」
「……いい」
「生意気」
拒否されたのに不機嫌になるどころか、不敵な笑みを浮かべただけだった。
アクアとしては、いつゴローの名を呼ばれるかヒヤヒヤしている。
「Aさんはこの後の予定は？」
「浅草が近いから買い食いでご飯済ませて、夕方にはこまちに乗って秋田でロケ。きみ達は？」
「今日はもうこれで終わりです。秋田はなんのロケですか？」
「狩猟会の応援」
「分刻みのスケジュールだ…」
「分で刻んではいないけど」
赤ん坊なのに饒舌だなァと思いながらも、ルビーの言葉にも丁寧に返す。
「…浅草一緒に巡るか」
「良いんですか？」
「こうも目で訴えられれば無視もしづらい」
ルビーの何かを期待する視線にAが先に折れた。
そういえばAの姪の妹の方はルビーと同い年だったはずだ。
そういうことかとアクアは納得した。
「じゃあお言葉に甘えて！ミヤコさんに連絡してきます」
「私もトイレ行きたい〜」
「そう？Aさん一瞬だけルビーお願い！」
「俺アクアの方」
「きみもしかして双子の区別ついてない？」
ルビーを連れてそそくさとアイは部屋を出て行った。
部屋の中にはAとアクアの2人きり。
その状況に気づいたアクアは俺もトイレ行きたいって言えばよかったと後悔してももう遅い。
「…で、なんできみそんなことになってるんだ」
ひゅ、と喉が嫌な音を立てた。
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HANON(プロフ) - ふぉん鴉さん» ありがとうございます！魔女ちゃんのお相手は誰になるんでしょう… (10月21日 22時) (
レス) @page15 id: 42f4c6aba7 (このIDを非表示/違反報告)
ふぉん鴉(プロフ) - 更新ありがとうございます！！作者さんの立ち位置が自分と似過ぎていて滅茶苦茶分かる！と思いました、丸。 (10月16日 22時) (レス) @page13 id: e0721d2717 (このIDを非表示/違反報告)
HANON(プロフ) - ふぉん鴉さん» 神作なんて光栄です！頑張ります。ふぉん鴉さんコメントありがとうございました。 (7月23日 12時) (レス) id: 42f4c6aba7 (このIDを非表示/違反報告)
ふぉん鴉(プロフ) - 自分の中での神作有難うございます｡ﾟ( ﾟஇωஇﾟ)ﾟ｡これからも頑張ってください！応援してます(oˆ罒ˆo) (7月23日 6時) (レス) id: ecacc3dc55 (このIDを非表示/違反報告)
HANON(プロフ) - らーさん» 頑張ります。らーさんコメントありがとうございました。 (7月22日 16時) (レス) id: 42f4c6aba7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：HANON | 作成日時：2023年7月16日 1時
